神経細胞集団の活動の情報量解析による一次視覚野における情報符号化の神経基盤の解明
Project/Area Number |
08J08950
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sensitivity informatics/Soft computing
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research (2010) The University of Tokyo (2008-2009) |
Principal Investigator |
大泉 匡史 独立行政法人理化学研究所, 脳数理研究チーム, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 一次視覚野 / 情報符号化効率 / シナプス可塑性 / シナプス減衰 / 情報符号化 / 嗅覚 / ショウジョウバエ / 触角葉 / シナプス前抑制 / シナプス後抑制 / フィッシャー情報量 / メキシカンハット型結合 |
Research Abstract |
近年,繰り返し呈示された視覚刺激への順応による一次視覚野の神経細胞の活動の変化によって,一次視覚野の神経細胞集団の情報符号化効率が上昇するという報告がある.この符号化効率の上昇は神経細胞活動間の相関が減少することによるものである.先行研究において,順応による神経細胞の平均発火率の変化を,一次視覚野の神経細胞間のシナプス結合強度がシナプス減衰することによって説明するモデルが提案されている.しかしながらこのモデルにおいて活動の相関がどう変化するか,そして情報符号化効率がどう変化するかということは明らかにされていない.本年度はこの問題に取り組んだ.昨年度までに構築した理論的枠組みでは,確率的に活動する神経ネットワークに含まれる情報量を解析的に定量化することが可能となっていたが,シナプスが動的に変化する,すなわちシナプス可塑性がある場合は考慮されていなかった.そこで,昨年度まで構築した理論的枠組みをシナプス可塑性がある場合にも適用可能なように拡張した.さらに新しく構築した理論を用いて,一次視覚野のネットワークの解析を行った.解析の結果,シナプス減衰がある場合は実験で観測されているように,神経活動の相関が全体的に減少することが分かった.また,結合強度のパラメータを系統的に変化させることによって情報符号化効率が上昇するパラメータ領域,減少するパラメータ領域を明らかにした.
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Report
(3 results)
Research Products
(28 results)