Project/Area Number |
08J11349
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
笹邊 俊和 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2008 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2010: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
|
Keywords | ドーパミン / 選択的スプライシング / アルコール |
Research Abstract |
ドーパミン受容体D2はこれまでアイソフォーム間の機能の違いが注目され、研究されてきた。本研究の目的はアイソフォームを作り出している選択的スプライシングがどのように調節されているか、そのメカニズムを解明することである。 まず、選択的スプライシングを調節しているタンパク質を同定するためにいくつかのタンパク質を培養細胞内に過剰発現させ、D2受容体の選択的スプライシングが変化するかを調べた。その結果、PTBP1タンパク質によってD2受容体のアイソフォームのうちLong型が増加し、Short型が減少することが分かった。また、この結果をsiRNAを用いたノックダウンの実験で確認することができた。 次に、転写されたRNAの配列の中でどの部分の配列が選択的スプライシングの調節に重要かを明らかにするための実験を行った。方法としてはminigeneを用いたスプライシング・アッセイを行い、minigeneの配列に変異を導入することで、どの配列の変異によってアイソフォームの量比が変化するのかを調べた。変異を導入することによってアイソフォームの量比が変化する配列が選択的スプライシングの調節に重要だと考えられる。現在までにいくつかの配列の関与を示唆するデータが得られたため、今後はこれらの配列についてさらに詳細に検討する予定である。 ドーパミン受容体D2の選択的スプライシングについては、アルコール摂取によりPTBP1タンパク質を過剰発現させた時と同様の効果が現れることがラットの内在のドーパミン受容体D2に関して報告されている。この結果が、本研究で用いているminigeneにおいても再現された。エタノールの添加は細胞内のタンパク質キナーゼPKAを活性化することが知られており、またPTBP1がPKAによってリン酸化されることも知られている。これらのことから、現在ドーパミン受容体D2の選択的スプライシングに対するPKAの関与に着目して研究を進めている。
|