フランス近・現代における祝祭・スペクタクル・舞台芸術と共同体の関係についての考察
Project/Area Number |
08J11471
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Aesthetics/Art history
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
熊谷 謙介 The University of Tokyo, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2008: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | フランス / 文学 / 詩 / 地域研究 / 思想史 / 哲学 / 宗教学 / 政治学 |
Research Abstract |
第一に、マラルメ研究については、昨年度の日本フランス語フランス文学会における発表を基にした論文を学会誌に掲載した。この論文の執筆のために、詩人マラルメの文章にとどまらず、ロマン主義に属する哲学者、文学者の著作を調査・読解することで、国民精神についての議論を深めた。また、今年度も引き続き同学会にて口頭発表を行い、詩人の重要な詩作品の読解を試みた。父から子へのメッセージの遺贈という新しい側面から論じるために、文学テキストばかりでなく、人類学等に属する研究書を読み進めた。さらに、マラルメ研究第一人者ベルトラン・マルシャル氏の著作『マラルメの宗教』の翻訳(共訳)も佳境に入り、水声社からの今年中の出版を目指して努力している。 第二に、マラルメ研究・祝祭研究にとどまらない研究として、現代のフランスにおける舞台芸術の現状をめぐる論文を執筆した。これは、「芸術が社会において果たす役割についての考察」という本研究の課題に直結する論文であり、今までに他の媒体で発表してきた議論に加えて、今回は「パフォーマンス」という概念を文明論的視座から解明することを試みた。そのために、メディア論から社会思想まで広く文献を渉猟し、またフランスの舞台芸術の現況を新聞・雑誌等によって追っていった。 また近代ヨーロッパにおいて発明された祝祭の系譜をまとめる作業を開始している。フランス・日本で収集した文献・視覚資料を活用しつつ、宮廷の祝典から共和国の祝祭、さらには現代におけるスペクタクル社会について一貫した視点から論じる著作を執筆することを目指している。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)