非天然アミノ酸多重導入技術を利用したリン酸化タンパク質の構造機能解析法の開発
Project/Area Number |
08J11485
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Chemistry related to living body
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
飯島 一生 Japan Advanced Institute of Science and Technology, マテリアルサイエンス研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2008 – 2009
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2009)
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Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | 非天然アミノ酸 / 蛍光共鳴エネルギー移動 / アンバーコドン / 4塩基コドン / 蛍光消光 / タンパク質 / 無細胞翻訳系 / タンパク質リン酸化 |
Research Abstract |
非天然アミノ酸導入技術は、二種類の蛍光標識アミノ酸をタンパク質の特定の二部位へ特異的に導入することで、その構造機能の変化を蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)により解析することを可能とする。本研究では、この技術をリン酸化タンパク質の構造機能の解明に応用することを目標とした。これまでに、1.無細胞翻訳系においてタンパク質への導入が困難であったリン酸化アミノ酸について、高効率に導入が可能なアンバーサプレッサーtRNAを探索し、同定することに成功した。また、2.FRETドナーとなる蛍光標識アミノ酸とその非蛍光性アクセプターである非天然アミノ酸NBD-aminophenylalanine(NBDAF)をタンパク質に導入し基質結合や変性に伴う構造変化を蛍光寿命の変化によって検出することに成功した。本年度はさらなる進捗が期待された2.について注力した。蛍光標識アミノ酸として新たに合成したRhodamineGreen-Alanine(RhGAla)、およびNBDAFは蛍光基とアミノ酸主鎖との間にリンカーを有さず、蛍光基の位置の揺らぎを制御できると期待され、従来のリンカーを有する蛍光標識アミノ酸では困難であった、ドナー・アクセプター間距離の精密な見積もりを可能とすると考えられた。実際に、マルトース結合タンパク質(MBP)をモデルとし、N末端および内部の様々な部位にRhGAlaとNBDAFを導入した二重標識MBPを合成し、基質結合前後における蛍光寿命を測定した。蛍光寿命値からFRET効率、ドナー・アクセプター間距離を算出したところ、X線結晶構造情報から得られる二残基間距離とよい相関を示し、本手法の有効性が示された。この技術はリン酸化タンパク質の構造機能変化に伴う二残基間距離変化の精密な解析も可能にすると考えられ、きわめて応用性が高いと考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(18 results)