Budget Amount *help |
¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2008: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
1.蒸発量の推定 今年度は,バルク式に基づいた推定方法について室内モデル土槽による簡易試験で検討した。特に,バルク式に用いるための未知パラメータ(交換速度と蒸発効率)の算定に対する課題を明確化し,その課題に対して改良を試みた。その結果,改良法を用いたほうが任意の含水量に対する蒸発効率の変化傾向にばらつきが生じにくいことが確認できた。そして,既往の成果と同様の傾向を示すことも確認できた。さらに,改良法をもとにした蒸発量の推定方法を新たに提案できる可能性もあることが分かった。この方法を用いて室内土槽試験を実施した結果,蒸発量の計算結果は計測結果と良い整合性を示した。 2.人工降雨装置による室内土槽試験結果と数値シミュレーション結果の比較・検討 今年度は降雨に対する斜面崩壊予知システムの構築を目指し,プログラムを作成して試験結果と計算結果を比較検討した。なお,プログラムは現在も改良中である。そして,土質力学的な観点と並行して統計学的手法(主成分分析,ニューラルネットワーク)を用いた崩壊危険度評価に対して考察を深めた。統計学的手法は,室内土槽試験のみに限らず現地斜面(重要文化財後背斜面)で得られた計測結果を用いてリアルタイムに崩壊危険度を評価し,本手法の有効性を検討した。 以上の研究成果として,「項目1」については学会発表(地盤工学会)と論文(応用力学論文集)として報告する予定である。また,「項目2」についてはシンポジウム(地盤工学会)と論文(土木学会論文集)で報告している。
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