Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Research Abstract |
本研究では,屋内またはGPSが利用できない空間における小型の飛行ロボット(MAV : Micro Aerial Vehicle)の飛行制御が課題である.機体が小型・軽量であるため観測・制御目的のセンサも小型で,かつその数や計算負荷は必要最低限としなければならない.そこで,MAVによる高度な自律飛行の実現を目的とし,生物的メカニズムから着想を得た超小型・軽量の観測・制御システムに関して研究を行う.姿勢観測には3軸の超小型加速度・角速度・地磁気センサを用い,位置認識・障害物回避には6つの低解像度超小型カメラを用いる.アルゴリズムには昆虫から着想を得た手法を用い,また小型デジタル信号処理ボードを用いて,センサ数と計算負荷の最小化を図る. 最終年度は,これまで設計・実装した超小型カメラおよび処理系のFPGAによるオプティカル・フロー法を用いたビジョンシステムについて改良・試作・評価を行った.試作したシステムは,カメラとFPGAを含み,30×30×7mmという超小型化を達成した.当該研究室でMAVの姿勢制御用に用いている小型慣性計測装置(IMU)と同等の寸法・重さである.また,FPGAは複数カメラ,異種センサとの統合に対応できる.性能評価として,角速度の検出およびIMUとの比較を行った.オプティカル・フロー法は,角がはっきりとしたテクスチャーが多くある空間では,IMUと同等の精度を得ることができた.また,精度が得にくい空間においても,多少のノイズが見られたものの,理想空間と同様に精度の高い結果を得ることができた.ノイズについては,複数カメラの利用や信号処理によって除去できると考えられる. 本実験の結果により,提案する生物的メカニズムから着想を得た姿勢制御用センサの開発に成功したといえる.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
超小型飛翔体(MAV)の姿勢制御用として超小型カメラによるオプティカル・フロー法を用いたセンサに関して研究・開発を実施し,現在使用している小型慣性計測装置(IMU)と同等の性能を示すことができた.さらに,試作品はロボット開発を行っているベンチャー企業に注目され,研究期間終了後,間もなく製品レベルまで到達している,よって,当初の計画以上に進展したと考える.
|