Project/Area Number |
09F09802
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 外国 |
Research Field |
Microdevices/Nanodevices
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 博之 The University of Tokyo
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DAUNAY B.
DAUNAY Bruno 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2010: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2009: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | マイクロ流体工学 / 液体誘電泳動 |
Research Abstract |
大規模なバイオアッセイを可能とする方法として、基板上にパターニングした電極に電圧を印可することによって、液滴にとじこめた試料を搬送する液体誘電泳動法に着目している。絶縁破壊することなく導電性試料(バイオ試料)を搬送するためには、印可電圧を抑える必要がある。また、非導電性溶液を搬送する場合には、280Vppの高い電圧を用いていたが、ジュール熱が発生してバイオ試料にダメージを与える可能性があった。そのため、デバイス作製プロセスを工夫して電極のサイズを小さくし、電極表面にコーティングする最適な誘電層を検討することで液体の接触角を下げ,液体駆動に必要な電圧を小さくする試みを行った。デバイスは、シリコンウエハ上にアルミニウムの電極をパターニングして作製し、誘電層には誘電率の高いテフロンを用いた。マイクロマシーニングにより、電極幅2マイクロメートルのデバイスを作製することができた。このデバイスを使って、一般的なDNA緩衝液であるTris-Borate-EDTAの液滴搬送が確認できた。この緩衝液の導電率は10mS/mであり、文献よりも10倍高い誘電率の液体を搬送できたことになる。また、誘電層の表面に、界面活性剤を塗布することにより、文献の1/3の電圧値である80Vppで液滴を搬送できることを示した。低電圧での液体搬送が可能になったことで、以下のように複数の利点が導かれた。既存の液体誘電泳動のデバイスでは、高電圧印可により絶縁破壊が生じやすく、溶液を搬送できる回数は1回または数回に限られていたが、本研究で最適化したデバイスでは、15回以上の駆動ができることを確認した。また、ジュール熱を抑えることができ、バイオ試料に与えるダメージを極小にすることが可能となった。
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