Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Research Abstract |
【背景・目的】本研究では,運動実践が内臓脂肪(intra-abdominal fat:IF)に及ぼす影響を食事改善との比較により検討[研究1]すると伴に,年齢[研究2],肥満型[研究3],身体活動強度[研究4]に着目し,IF変化に影響する要因を探索することを目的とし,より個に適した効果的な運動プログラムを策定するための基礎資料とすることであった。 【方法・結果】研究1の食事改善群を除くすべての対象者は1回90分,週3回,3ヵ月間の有酸素性運動を中心とした運動介入に参加した。介入前後でcomputed tomography法によりIFを測定した。[研究1]対象者は肥満および肥満傾向の男性35名であり,22名は運動実践群,13名は食事改善群(1680kcal/日)に分類した。IF変化において体重変化で補正して分析したところ,運動実践群と食事改善群で有意な群間差は認められなかった(P=0.23)。[研究2]対象者は肥満男性36名であり,年齢に基づき60歳以上の高齢群16名,50歳未満の中年群20名に分類した。両群間でIF変化の違い(交互作用)は有意ではなかった(P=0.51)。[研究3]対象者は肥満男性57名であり,肥満型の影響を検討すべIFが200cm2未満の中等度蓄積群33名,IFが200cm2以上の高度蓄積群24名に分類した。体重変化で補正後も,両群間で有意な群間差がみられ,高度蓄積群で大きくIFが減少した(P=0.04)。[研究4]肥満男性37名を,運動介入中の活発な身体活動(約6METs)に費やす時間の中央値で分類し,活発な身体活動が少ない群19名と活発な身体活動が多い群18名に分類した。介入前のIFや体重変化で補正した偏相関分析を施したところ,活発な身体活動に費やす時間とIF変化に有意な負の相関が認められた(r=-0.41,P=0.02)。 【結論】これらの結果は,循環器系疾患の一次予防を意図した運動指導の現場に有用な知見となりうる。
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