Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Research Abstract |
本年度は加工条件の最適化と白金代替触媒の検討を目標にあげ研究を行った. まず加工速度の向上を目的とし,SiC基板の加工速度と加工圧力の関係及び,加工速度と触媒板及び試料の回転速度の関係を調査した.加工速度は加工圧力,回転速度に比例することがわかり,それぞれの実験結果から最も速い加工速度が得られた条件下で加工を行った結果,約500nm/hの加工速度が得られた.これは一般的な最終研磨法であるCMPの加工速度である~400nm/hを超える速度である.また,加工後の表面は原子レベルで平坦であるだけでなく,断面TEM像から結晶構造に乱れを生じていないこともわかった。このことから,高加工速度が得られた条件下であっても,化学的に加工が進行していることがわかった. 次に白金代替の検討を行った.昨年度の結果よりSiCはHF分子の解離吸着によりSi-C結合を切断し加工が進行することが明らかとなっている.ここで白金触媒はHF分子の結合を弱めることで解離吸着の反応障壁を減少させていると考えた.金属触媒のd軌道の空き準位が多いほど分子の解離エネルギーは下がると報告されている.そこでd軌道の空き準位数の異なる金属触媒で加工を行い加工速度の依存性を調査した。その結果空き準位の多いPtとMoを用いた場合に加工速度が増加することが明らかとなった.よってモリブデンは白金の代替触媒として有用であることが明らかとなった.また,その他にもd軌道の空き準位数の多い触媒を用いることで更なる加工速度の向上が期待される.
|