細胞外環境に応答したリボソームRNA遺伝子のメチル化制御メカニズムの解明
Project/Area Number |
09J00486
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Molecular biology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
藤村 亜紀子 筑波大学, 大学院・生命環境科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | DNAメチル化 / 細胞外環境 / rRNA / コンタクトインヒビション / DNMT |
Research Abstract |
細胞外環境に応じたrDNAのメチル化状態の変化について、rRNA転写抑制因子NMLによるDNAメチル化酵素(DNMT)の制御に着目し、その分子メカニズムを明らかにすることを目的とし、研究を進めている。 rDNAのメチル化状態が変化するとrRNA転写量が変化すると考えられるため、まず、細胞外環境を変化させた細胞におけるrRNA転写量を定量RT-PCR法を用いて検討した。これまでに、培養液中のグルコース濃度、血清濃度や酸素濃度、細胞密度を変化させたときに、rRNA転写量が変化することを明らかにした。細胞密度を上げたときにrDNAメチル化が上昇することも明らかになった。このことは、細胞外環境によってrDNAのメチル化状態が変化することを示している。また、NMLがDNMTのrDNA上へのリクルートに関わることも明らかになっている。今年度は、NMLによるDNAメチル化の制御を、マウスを用いた個体レベルで示すことを目標に研究を行った。共同研究者とともに、NMLノックアウトマウスを作成した。NMLを完全に欠損したマウスは、胎児期に死亡するものが多く、一部だけが生育することが明らかになった。この胎児期の死亡の原因は明らかにできていないが、NMLが胎児の発育に重要であることが示唆された。さらに、生育したNML欠損マウスの肝臓において、rRNAの転写が亢進していることが示され、マウス個体の肝臓においてもNMLが機能していると考えられた。興味深いことに、通常のマウスに高脂肪食を与えて過栄養状態にすると、脂肪肝を引き起こすが、NML欠損マウスでは肝臓は正常のままだった。この結果から、NMLがエネルギー状態という環境応答に重要な役割を果たすことが示唆された。rDNAのメチル化状態についても解析を進めている。
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Report
(3 results)
Research Products
(6 results)