オーバーハウザーMRIを用いたドパミン神経機能障害におけるレドックス制御機構解明
Project/Area Number |
09J01197
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Physical pharmacy
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
芝 武志 九州大学, 大学院・薬学研究院, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | OMRI / ニトロキシルラジカル / レドックス / 6-hydroxydopamine / ドパミン / ESR / フリーラジカル |
Research Abstract |
パーキンソン病では、ドパミン神経細胞の変性・脱落によりその機能低下が認められ、変性過程において酸化ストレスの関与が示唆されている。そこで、ドパミン神経変性誘発物質による病態モデルを作製し、ドパミン神経活動低下におけるレドックス反応の解析を行い、ドパミン神経の変性過程における関与を明らかにすることを目的とした。病態モデルは6-OHDAを片側線条体に局所投与することで作製した。6-OHDA投与動物では、ドパミン神経作動薬であるメタンフェタミン投与により、旋回行動が観察された。また、6-OHDA投与側の線条体では反対側と比較し、ドパミン、及びドパミン代謝物濃度の有意な低下が認められた。脳内のレドックス変動について、methoxycarbonyl-PROXYLを造影剤とし、OMRIを用いた画像解析を行ったところ、6-OHDA投与側では反対側と比較し、反応速度定数が低下することが明らかとなった。一方、シャム手術動物では、そのような変化は認められなかった。6-OHDA投与側では反体側と比較し、ミトコンドリアcomplex 1活性が有意に低下していた。また、6-OHDA投与動物では左右の線条体におけるアスコルビン酸、及びGSH濃度に変化が認められなかった。これらの結果から、6-OHDA投与側における反応速度定数の低下はミトコンドリア機能低下を反映することが示唆された。さらに、左右脳における反応速度定数とドパミン濃度は、高い相関性を示した。以上の結果から、6-OHDA投与動物においては、ミトコンドリア機能低下から誘発される酸化ストレスがドパミン神経障害に大きく関与している可能性が考えられた。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)