ソフトマテリアルの配向秩序形成における幾何形状効果
Project/Area Number |
09J03887
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Condensed matter physics II
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
長谷川 偉創 北海道大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | ソフトマター / 配向秩序 / 曲率効果 |
Research Abstract |
本年度は、曲面状基盤近傍での配向欠陥の分布について、以下の成果を得ることが出来た。 (1)配向欠陥のトラップ位置の解析 高分子凝集体にずり応力を加えた場合、流動によって配向パターンが乱され、配向秩序の相関が有限の領域に限られる。特に、配向欠陥の中心から十分に離れた点では配向秩序の乱れによって生じる弾性エネルギーの増加分が流動によるエントロピーで相殺されるため、この点における分子配向は欠陥中心近傍の分子配向とは相関を持たない。そこで、配向欠陥に寄与する曲率分布を欠陥の中心から相関長程度の距離にあるものだけに限定した。こうした条件の下で、配向秩序の相関長に対する基盤変形領域の大きさの比率を変え、+1の強度を持つ配向欠陥が安定に存在する位置について連続体理論を用いて解析を行った。実際の解析では、変形領域の形状をガウス型の関数で表わされる曲面(バンプ)とした。また、変形領域の大きさは、バンプのアスペクト比を0.1に固定することにより、バンプ幅を用いて特徴付けることとした。その結果、バンプ幅が十分に大きい場合は配向欠陥はバンプの変曲点付近にトラップされ、バンプ幅が小さい場合にはバンプの頂点にトラップされることを明らかにした。 (2)トラップ位置の移り変わりに係る解析 トラップ位置が移り変わる際の振る舞いを詳細に調べるため、バンプ幅を連続的に増加させトラップ位置の解析を行った。その結果、トラップ位置はバンプ幅が閾値に達した時に頂点から変曲点へ急激に変化し、その振る舞いはべき則に従うことがわかった。 これらの結果は、曲面状基盤の形状制御を介した配向秩序制御技術の開発に有意な知見を与えるものとして重要である。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)