Project/Area Number |
09J03932
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
橋本 雅之 九州大学, 生体防御医学研究所, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | SOCS / 抗腫瘍免疫 / ConA / 腫瘍転移モデル / NKT細胞 / インターフェロンγ / CD4T細胞 / ノックアウトマウス / マクロファージ / 樹状細胞 / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
T細胞に特異的な(Lck-Cre)SOCS1欠損(cKO)マウスを作製し、腫瘍増殖、腫瘍転移を解析した。腫瘍増殖に対する効果を検討するため、SOCS1-cKOマウスにB16腫瘍細胞株を皮下注射しマウスの生存率と腫瘍サイズを観察した。その結果、野生型マウスに比べSOCS1-cKOマウスで生存率が上昇し、腫瘍サイズも小さくなる傾向があった。このことからSOCS1-cKOマウスは移植した癌細胞に対して強い拒絶能力を有する可能性が示された。また、腫瘍転移に対する影響を検討するため、SOCS1-cKOマウスにB16腫瘍細胞株を静脈注射し、腫瘍細胞株が肝臓や肺に生着する程度を観察した。その結果、野生型マウスに比べSOCS1-cKOマウスでは腫瘍細胞株が肝臓や肺に生着する程度が低いことが見いだされた。このことからSOCS1欠損T細胞は腫瘍転移、生着を強く抑制することがわかった。SOCS1-cKOマウスのリンパ球の解析では肝臓や肺におけるNKT (Natural killer T)細胞の割合と絶対数が変化しており、野生型マウスに比べてSOCS1-cKOマウスの方でより多くのNKT細胞が存在することが見出された。また、SOCS1-cKOマウスから採取したNKT細胞はConAに対する感受性も高く、野生型のNKT細胞に比べより多くのIFNγを産生した。IFNγは腫瘍拒絶において非常に重要な役割を担うことから、SOCS1を欠損したNKT細胞が腫瘍拒絶に貢献している可能性が示された。またSOCS1-cKOマウスの末梢の組織ではα-GalCer-CDld-tetramer陽性のタイプI NKT (iNKT)細胞ではなくタイプII NKT細胞であることが示唆された。SOCS1を欠損したNKT細胞は、様々な種類のT細胞受容体を発現することで、様々な抗原に対して反応し活性化する機会が多い可能性が示唆された。
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