microRNA機能の制御による発生分化調節機構の研究
Project/Area Number |
09J04306
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Developmental biology
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
武田 耕哲 神戸大学, 理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2010
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 生殖細胞形成 / microRNA / 遺伝子発現制御 / 生殖細胞 / 発生分化 / DAZL |
Research Abstract |
これまでmiRNAは発現している組織では常に標的遺伝子の翻訳抑制や分解を引き起こしていると考えられてきた。しかし、近年の研究からmiRNAの機能は発生過程や組織特異的に制御されていることが示唆されている。本研究ではこの新しい遺伝子発現制御メカニズムについて、その分子メカニズムや生理的な意義を理解することを目的に研究を行ってきた。 脊椎動物において、miRNAによる遺伝子発現制御において中心的な役割をはしているAgoタンパク質には4つの相同遺伝子が存在しており、それぞれに機能分担している可能性が考えられる。脊椎動物のモデル生物であるゼブラフィッシュにおいて4つのAgo遺伝子を同定しそれぞれの発現をinsituハイブリダイゼーションによって解析したところ、発生の初期過程において異なる発現パターンを示すことが明らかとなった。しかし現在のところ、これら4つの遺伝子の翻訳やmRNAの分解に対する効果には差が見られていない。 一方、ゼブラフィッシュの生殖細胞では特定の遺伝子に対するmiRNAの働きが解除されていることが示唆されていた。本研究では生殖細胞特異的にmiRNAの働きを解除している因子としてDAZLが重要な役割を果たしていることを明らかにし、学術誌PLoS ONEに発表した。さらに、DAZLによるmiRNA機能解除の分子メカニズムについて解析を進めており、現在学術誌に投稿する準備を進めているところである。 以上の結果は、miRNAの機能を制御するメカニズムの一端を明らかにしており、生物の発生過程における複雑な遺伝子発現制御機構の理解に貢献する物であると考える。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)