内因性ニトロ化ヌクレオシドが関与する新規シグナル伝達機構の解明
Project/Area Number |
09J06401
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Living organism molecular science
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
斎藤 洋平 東北大学, 大学院・生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | S-グアニル化 / 8-ニトロ-cGMP / S-アデニル化 / 8-ニトロcGMP |
Research Abstract |
内因性cGMP誘導体である8-ニトロcGMPはタンパク質システインチオールと反応することでタンパク質機能を制御し、シグナルを伝達する化合物である。しかし、そのシグナル消去機構や標的タンパク質の多くは不明である。 昨年度、私は8-ニトロcGMPのシグナル機構を解明することを目的とし、安定同位体ラベルした8-ニトロcGMPを合成後、細胞に投与することでその代謝物が8-アミノ-cGMPであることを明らかにした。本年度は8-アミノ-cGMP特異的抗体を作製することで、細胞内において内因性8-アミノ-cGMPが存在することを証明した。さらに、8-アミノ-cGMPは細胞内においてNO産生依存的にcGMPに変換されることも明らかとなった。プリン塩基におけるこのような脱アミノ化反応はこれまで数例の報告はあるものの、いずれも有機溶媒中での反応に限られる。生理的条件で進行する本反応は有機反応としても興味深い結果である。 一方、cGMPと同様にプリン骨格を有するアデノシン誘導体のニトロ化についても生体内存在の検証を継続して行った。8-ニトロ-cAMPに加えて本年度は新たに2-ニトロ-cAMPの化学合成を行った。2-ニトロ-cAMPはシステインチオールとの反応性が低いことが判明し、2-ニトロ-cAMP自身を認識するポリクローナル抗体の作製を行った。8-ニトロ-cAMPに由来するタンパク質S-アデニル化に加えて、2-ニトロ-cAMPの細胞内における生成を免疫細胞化学染色にて確認したところ、細胞内cAMP量を過剰にした際に検出された。これまで2-ニトロ-cAMPが細胞内で生成するという報告はなく、本研究で初めて判明した。
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Report
(3 results)
Research Products
(13 results)