Project/Area Number |
09J07445
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Control engineering
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
椿野 大輔 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
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Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 制御理論 / 分布定数系 / 数値解析 / 状態推定 / 階層化システム / 階層化モデリング / 中心対称性 |
Research Abstract |
本研究の目的は、熱、歪み、速度場といった状態量が空間に分布したシステムである分布定数系に対して、空間離散化などの数値解析手法を取り入れることで、システム制御および解析の枠組みを確立することである。平成22年度の内容は、1.バックステッピング法を用いた平均値からの状態推定、および2.固有ベクトルに注目した階層化システムの解析の2つである。1では、分布定数系に対する現実的な測定量が空間平均量であることや、有限体積法などの数値計算スキームでは空間離散化した方程式が有限要素内の空間平均量の時間発展を表わしていることから、空間平均値に基づく状態推定法の確立には意義がある。本研究では、まず全領域上の重み付き空間平均値を出力とする1次元放物型分布定数系を対象とし、バックステッピング法に積分変換を組み合わせた状態推定器の設計法を導出した。具体的には、不連続な逆写像をもつ積分型の状態変換によって、対象を境界値を出力とする分布定数系に変換し、変換後の状態の推定値から元の状態の推定値を得るものである。これは、単にバックステッピング法の拡張というだけでなく、境界出力と平均値出力が積分変換で結ばれるという、システム理論としても興味深いものである。2は、昨年度の内容を整理発展させたものである。すでに、ある種の分布定数系の空間離散化モデルが、サブシステムとそれらの相互接続でモデル化される階層化システムとして扱えることを示し、階層化システムの一般論として固有ベクトルを用いた相互接続の特徴付けとその有用性を示している。本年度は、そのような相互接続をもつ階層化システムの挙動について解析し、全体の挙動が、各サブシステムにおいてリーダのように振る舞う運動モードとそれらに追従するモードの2つからなっていることを明らかにした。これは、より低次元のモデルで近似する際に非常に有用な指針となる。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)