高分離性能マイクロガスクロマトグラフィカラムを用いた匂いセンサ
Project/Area Number |
09J08815
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Intelligent mechanics/Mechanical systems
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中井 隆志 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(PD)
|
Project Period (FY) |
2009 – 2010
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2010)
|
Budget Amount *help |
¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | ガスクロマトグラフィ / MEMS / 固定相材料 |
Research Abstract |
まず,マイクロピラーを有するガスクロマトグラフィカラム(半充填カラム)の分離性能をシミュレーションによって評価した.ピラー間距離とピラー配置に着目した結果,ピラー間距離の短縮がピラーの配置による流れ場の均一化よりも分離性能の向上にとって支配的であることを示した.まず装置の圧力限界からピラー間距離を決定し,次いで流れ場が均一になるようピラー配列を決定するという設計指針を得た. 次に,前年度に検討したアミノ基を有するポリパラキシリレン(パリレン)に加えて,エチル基を持つパリレンを新しく固定相材料として提案した.エチル基を持つパリレンは,分析対象の物質の極性に関わらず,良好なピークの対称性と高い分離性能を持つことを明らかにした.さらに,単層カーボンナノチューブ(SWNT)の固定相材料への応用可能性を検討した,高い純度を持つSWNTのガス吸着量の評価と流路への直接生成を行った.その結果,SWNTのヘキサンに対する吸着量が市販の吸着剤よりも優れていることを示すとともに,高い純度を持つ単層カーボンナノチューブを流路の一面に直接生成することに成功した. 最後に,ピラー間距離の異なる半充填カラムをMEMS技術によって作成し,その分離性能を評価した.固定相材料としてエチル基を持つパリレンを用いた.半充填カラムの分離性能を比較した.実験の結果はシミュレーション結果と良い整合性を示した.このことから,シミュレーションによって得られた結果の妥当性を示し,半充填カラムのような微細構造を持つマイクロガスクロマトグラフィカラムの固定相材料として,官能基を持つパリレンが有用であることを明らかにした. 提案した複数種類の固定相材料と半充填カラムをアレイ化させることで分離時間の短縮が可能である.よって,アレイ化した半充填カラムによって,高分離性能を持つリアルタイム匂いセンサの可能性を明確にした.
|
Report
(2 results)
Research Products
(7 results)