Project/Area Number |
09J09641
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Applied veterinary science
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
伴戸 寛徳 国立大学法人帯広畜産大学, 原虫病研究センター, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2011
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2011: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2010: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2009: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 中腸内共生微生物 / マラリア / ハマダラカ / セラチア菌 / flhDC遺伝子 / flhDC |
Research Abstract |
マラリア原虫の分化・増殖を、媒介節足動物である蚊の中腸内において抑制することが可能な、新規中腸内微生物の探索を目的とし、実験室系統及びマラリア流行地域である西アフリカ・ブルキナファソ国のハマダラカ中腸内からそれぞれ腸内細菌を分離した。その結果、マラリア抑制能力の異なるSerratia marcescesn(セラチア菌)8菌株を分離・同定した。次に、分離されたセラチア菌8菌株の生化学性状の比較解析を行い、マラリア抑制因子の特定とそのメカニズムの解明を試みた。始めに、マラリア抑制能力に最も差異のある2菌株(HB3株とHB18株)を用いて比較解析を行なった。その結果、マラリア非抑制株であるHB18株では、flhDS遺伝子のプロモーター領域に存在する転写開始領域に起こった2塩基の挿入が原因となり、flhDSのmRNA発現量が極めて低くなっていることを明らかとした。また、プラスミドによるflhDSの発現をレスキューしたHB18flhDS+株では、マラリア抑制能力が有意に高くなることも確認した。次に、flhDS遺伝子によって制御される性質である、菌の細胞サイズ・保有鞭毛数に着目し、セラチア8菌株を用いて、マラリア抑制能力とこれらの性質の相関関係を調べた。その結果、菌の細胞サイズ、または保有鞭毛数とマラリア抑制能力の間に強い相関関係を見いだした。これらの成果は、蚊の腸内に存在する細菌の意義の理解や、マラリア流行地域での感染症と腸内細菌の相互作用、自然界におけるマラリアと蚊の共生関係を理解する上でも重要な知見である。また、節足動物により病原体伝播を制御する事が可能な新しいコンセプトの生菌剤開発に大きく貢献するものである。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)