Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Research Abstract |
Look-Back GMRES(K)法という反復法の収束性を大幅に向上させる反復法として,MR_LBGMRES(k,m)法と,S-MR_LBGMRES(k,m)法の2種類の算法を開発した.MR_LBGMRES(k,m)法の論文を日本応用数理学会論文誌に投稿し,受理された.S-MR_LBGMRES(k,m)法の論文を日本シミュレーション学会に投稿し,受理された.特に,S-MR_LBGMRES(k,m)法では,Look-BackGMRES(k)法に対する収束性の向上が顕著に見られ,Look-Back GMRES(k)法が収束しない一方,S-MR_LBGMRES(k,m)法は収束するという行列が多く見られた. また,S-MR_LBGMRES(k,m)法を効率よく並列化する研究を行った.分散メモリ並列計算機では,疎行列ベクトル積計算よりも内積計算の方が,効率的な並列化が可能である.S-MR_LBGMRES(k,m)法は,既存の反復法に比べて,内積計算の回数が多く,疎行列ベクトル積計算の回数が少ないため,既存の反復法に比べて,高い並列性能を得ることができた.疎行列ベクトル積計算の並列化においても,昨年度の研究成果を活かし,効率よく並列化できた. 5月にラトビアで行われた国際会議では,分散メモリ計算機での疎行列ベクトル積計算の通信時間削減の工夫についての講演を行った.9月に同志社大学で行われた日本応用数理学会年会では, S-MR_LBGMRES(k,m)法の収束性評価の講演と,S-MR_LBGMRES(k,m)法の分散メモリ計算機上での並列化の講演を行い,質疑応答でも好感触を得た.また,2月にアメリカ合衆国で行われた国際会議では,S-MR_LBGMRES(k,m)法の分散メモリ計算機上での並列化についてのポスター発表を行った.
|