Project/Area Number |
09J10620
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Particle/Nuclear/Cosmic ray/Astro physics
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
堀金 哲雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2009 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2011)
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Budget Amount *help |
¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2010: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2009: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 超弦理論 / AdS/CFT / Anti de-Sitter / 第一量子化 / 超弦 / AdS / RR-flux / ビットモデル / CFT |
Research Abstract |
本年度も、昨年、一作年度に引き続いて、AdS/CFT対応を検証、理解することを目指して、AdS_5×S^5時空中の弦の量子的な運動を研究した。昨年、一昨年度では、主に超弦のスペクトルを求めることを試みた。超弦の重心運動にあたる自由度については、完全な答えが得られた一方で、超弦のその他の自由度については、量子化を行うことそのものが極めて困難であることが判明した。そこで本年度では、スペクトル問題を完全に解くことのできた重心運動の自由度に制限して、相関関数を計算する手法を研究した。AdS/CFT対応において物理的に重要なのは、AdS時空の境界上で波動関数がピークを持つ状態間の相関であることが知られている。ところがこのような状態のノルムは無限大となってしまい、一昨年度に導出した波動関数を用いることは困難と考えられる。前記状態は、系の持つ大域対称性であるpsu(2,2|4)という超リー代数のうち、エネルギー演算子を対角化するものとして得られた。本年度の研究を通して、エネルギー演算子の代わりに、動径方向の拡大・縮小を司るディラテーション演算子を対角化する状態が、期待される性質の一部を持っていることが明らかになった。具体的には、当該状態間の内積を計算することで、期待される2点相関関数を再現することを確かめた。ただし、計算の過程で発散が生じ、演算子が空間的に離れている場合のみに、その検証は留まっており、時間的に離れた場合及び、3点関数を計算することが今後の課題と考えている。この課題を解決することは、超弦理論における相関関数の、ゲージ理論における対応物を第一量子化の立場から明らかにすることができ、未だに第一原理的理解の困難なAdS/CFT対応の理解につながりうるという点重要だと考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
粒子の第一量子化は順調に完了したが、同様の手法を超弦の場合に拡張、適用することが極めて困難であり、当初予定通りには研究が進んでいないので。
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Strategy for Future Research Activity |
超弦のすべてのスペクトルを導出することは、極めて困難であるため、適切な極限をとり、より解きやすい自由度を取り出す必要があると考えている。また、相関関数については、困難の一因が共変性の欠如にあると考えられるので、これらを保ったゲージを採用することで、見かけの発散を除去する方法が発見できるのではないかと考えている。
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Report
(3 results)
Research Products
(4 results)