Project/Area Number |
10770104
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
服巻 誠 久留米大学, 医学部, 助手 (40268842)
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Project Period (FY) |
1998 – 1999
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 1999)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 1999: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 1998: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | 肝細胞癌 / 細胞株 / CD9 / 分化度 / ヌードマウス / 文化度 |
Research Abstract |
(1)ヒト肝細胞癌組織におけるCD9の発現 昨年度報告した通り、組織学的分化度が低下するにつれてCD9の発現は減弱または消失する傾向にあった。 (2)ヒト肝細胞癌細胞株におけるCD9の発現と分化度およびヌードマウス可移植性の検討 Flow cytometryを用いてヒト肝癌細胞株11種類の細胞表面に発現するCD9の発現を行ったところ、7種類の細胞株において種々の程度に発現が見られた。この11株中2株は同一肝癌結節内の分化度の異なる部より樹立した細胞株(HAK-1A,HAK-1B,Hepatology 1993;18:320-327)であり、高分化型のHAK-1A細胞にはCD9の発現が強く見られヌードマウス不可移植性であるが、中一〜低分化型のHAK-1B細胞にはCD9の発現は見られず、ヌードマウス可移植性である。そこでHAK-1B細胞にCD9のcDNAをトランスフェクトし4つのクローン(DRAP-1B#1-4)を作成、4クローンとコントロールトランスフェクタント(mock)、またHAK-1A細胞をヌードマウスの皮下に移植し形成された腫瘍の容積を経時的に28日目まで算定(mm3)した。 その結果、mockを移植した群では腫瘍容積は経時的に増大した(7日目平均35.7mm3、28日目平均214.4mm3)が、DRAP-1B#1-4を移植した群ではmockを移植した群に比較していずれも腫瘍容積は低下しており、経時的増大もほとんど見られなかった(7日目平均16.9mm3、28日目平均20.1mm3)。また、HAK-1A細胞を移植した群では腫瘍形成は認めなかった。 つまり、CD9をトランスフェクトした中一〜低分化型肝細胞癌株HAK-1Bは、元来CD9を発現している高分化型肝細胞癌株HAK-1A同様ヌードマウスへの皮下移植性を低下させた。 以上のことよりCD9の発現と肝細胞癌の分化度あるいは悪性度とは関連することが示唆された。
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