上古中国語の音韻体系の再構~春秋戦国・秦・漢出土資料を中心に~
Project/Area Number |
11J00122
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
野原 将揮 早稲田大学, 文学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 上古音 / 声母 / 楚簡 / 出土資料 / 通仮 / 〓語 / 店下方言 / T-type / L-type / 〓東語 / 福鼎店下方言 |
Research Abstract |
平成24年度は前年度に引き続き戦国出土資料に見える通仮字の分析、〓東語の記述を行った。具体的には、(1)『清華大学蔵戦国竹簡』(以下清華簡と略称する)に見える通仮字の分析、(2)戦国時期の竹簡に見える舌音の再分類、(3)戦国出土資料に見える無声鼻音の再構、(4)〓東語福鼎店下方言の記述、以上の4点を中心に研究を進めた。 (1)清華大学に所蔵される戦国期の竹簡は、その資料の特徴から、所謂「戦国楚簡」と称される竹簡とはやや異なる性格を有する(特に用字法の面で)。本研究では、上古中国語音韻体系から清華簡の通仮字(当て字の用法)に分析を加えた。その結果、『清華大学蔵戦国竹簡』の音韻体系はこれまでに再構された音韻体系とそれほど大きな違いが無いことが確認された。用字法の面では他の竹簡と差異がみられるが、音韻面では大きく異なるような通仮は多くない。 (2)従来の研究成果(上古舌音のT-typeとL-typeの2類)を基礎に、新出土資料に見える字音について考察を加えた。いくつかの文字の字音はこれまで資料の制約により再構が困難であったが、新出土資料の出現によって明らかとなった(たとえば「潮」等は従来T-typeと再構されたが、L-typeである可能性が高い)。 (3)そもそも上古中国語の研究では、研究対象とする時代を定めることが困難であるため、出土資料は音韻史にひとつの定点を与えるものとして重要視される。本研究は戦国時代中期~後期における無声鼻音について考察を加えたものである。結果、戦国期に無声鼻音が存在していたことを確認した。 (4)上古中国語音韻体系の再構を進める上で、出土資料は貴重な資料であるが、明らかにできない点も少なくない。したがって古い要素を保存しているとされる〓語の記述も重要となる。本研究は前年度より継続してきた〓東語福鼎店下方言の記述を進めた。本年度は字音と語彙の記述を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
近年、出土資料の膨大な発見・公開が進み全ての竹簡を分析するには多大な時間を要するためやや遅れている点も有るがおおむね順調と言って良い。方言調査については一部計画より遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
従来通り、出土資料に見える通仮(当て字の用法)を中心に研究を進める。また年に数回、現地に赴き方言調査を進める予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)
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[Presentation] 福鼎店下方言概述2012
Author(s)
野原将揮
Organizer
第4回中国語音声学研究会
Place of Presentation
九州大学箱崎キャンパス
Year and Date
2012-09-22
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