下垂体組織幹細胞の細胞株樹立とホルモン産生細胞への分化誘導
Project/Area Number |
11J10063
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Basic veterinary science/Basic zootechnical science
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Research Institution | Meiji University |
Research Fellow |
大砂 まるみ 明治大学, 農学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 下垂体 / S100陽性細胞 / 組織幹細胞 / 濾胞星状細胞 / S100b |
Research Abstract |
脳の下部に存在する下垂体は、恒常性の維持に重要なホルモンを合成・分泌する内分泌器官である。その前葉部分には、5種類のホルモン産生細胞の機能維持や供給に働くと考えられている非ホルモン産生細胞が存在する。この非ホルモン産生細胞はいくつかのサブポピュレーションをもつと考えられ、各サブポピュレーションに属する細胞が異なった機能を持ち、下垂体の機能が維持されていると推察される。本研究では、非ホルモン産生細胞であるS100陽性細胞で蛍光タンパク質を発現させたS100b-GFPトランスジェニック(S100b Tg)ラットを用いて、S100陽性細胞の細胞分化能の解析とS100陽性細胞群の株化を行い、下垂体細胞の供給機構の解明や下垂体幹細胞による臨床応用に資する研究展開を目指した。 (1)S100b Tgラットの下垂体前葉より単離した初代培養細胞を用いて、蛍光を発するS100陽性細胞を識別し、タイムラプス顕微鏡で継続的な形態観察を行った。その結果、観察し始めに蛍光を発するS100陽性細胞の一部が自身の蛍光強度を変化させ、3日間の培養後にホルモンもしくはPit1(GH・PRL・TSH産生細胞に共通する転写因子)陽性細胞であることを確認した。以上のことは、これまでに報告が無く重要な成果である。 (2)細胞不死化能をもつT抗原を組み込んだ発現ベクターを用いてS100陽性細胞株の作製実験を行った。遺伝子導入試薬、EIectroporation法、レンチウイルスを用いてT抗原発現ベクターをS100b-GFPトランスジェニックラットから単離したS100陽性細胞に導入した。遺伝子導入試薬・Electroporation法・レンチウイルスを用いた実験では、細胞への遺伝子導入を確認することは出来たが、導入された細胞の増殖を観察することが出来なかった。T抗原を用いずに培養法による増殖能の高い細胞の単離も行ったが、S100を維持したまま増殖する細胞を得ることは出来なかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)