Project/Area Number |
11J56023
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Fundamental law
|
Research Institution | Hokkaido University |
Research Fellow |
橋場 典子 北海道大学, 大学院・法学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2011 – 2012
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
|
Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
|
Keywords | 属人性アプローチ / 社会的包摂 / 法教育 / システム作動要因 / 心理的障碍 / 司法アクセス / 自己肯定感 / フィールドワーク / 司法福祉 / リーガルソーシャルワーク / プロフェッション |
Research Abstract |
本研究は、従来の「法教育」実践を議論の出発点に置きつつも「法」が持つ多義性や現実社会への応答という新たな側面から「法教育」を捉え直そうとするものである。2012年度は、これまでのフィールドワークから得られた知見の分析および公表に注力するとともに、新たな研究枠組みの深化を進めた。 具体的には、法システムの活用が社会的包摂に対してどのような寄与を成し得るか否かについて研究を進めてきた。とりわけ、法教育と社会的包摂の関連については先駆的事例の分析を通して法のもつ<効用>と<逆機能>の存在を実証的に明らかにしてきた。 2011年度及び2012年度の研究から明らかになった点として、(1)人々が法システムに参加する際には構造的要因と心理的要因の両輪における支援が不可欠であること、(2)特に複数の機能システムから重層的に排除されている人々にとってはシステムが保障し得る支援の必要性が高いにも拘らずそれらから遠ざかってしまうリアリティが存在していること、が抽出された。 このようなシステムの存在と活用との間にあるギャップの存在背景には、心理的要因が大きく影響していると考えられる。具体的には、システムの作動要因はシステムの存在だけでは不十分であり、弁護士や教員あるいは行政の職員といった、当事者に初期の段階で関わる人々が持つ<属人的要素>にこそ、システムの作動要因が潜んでいるという実態を明らかにしてきた。 システム作動要因として<属人性アプローチ>を提示したことは、これまでまさにシステム内で展開されてきた法教育実践に対して新たな角度からの問題提起を行うものであり、法教育研究における新たな研究視座の提供に一定程度寄与したものと思われる。同時に、本研究で明らかにしてきた論点は法システムのみならず教育システムや医療システム等他分野への応答性も高く、今後の研究の発展性が期待される。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)
-
-
-
-
-
-
[Presentation] 〈法〉の教育2012
Author(s)
橋場典子
Organizer
兵庫教育大学特別招聘講義
Place of Presentation
20120704(招待講演)
Year and Date
2012-07-04
Related Report
-
-
-