Project/Area Number |
11J56662
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Building structures/materials
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Research Institution | Tokyo Polytechnic University |
Principal Investigator |
アキノロンワルド エマニュエルラモス 東京工芸大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2011 – 2012
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2012)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2012: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2011: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 構造減衰性能 / 不確実性 / Stick-Slip要素 / 振幅依存性 / 減衰の振幅依存性 / 耐風設計 / スティック-スリップ摩擦 |
Research Abstract |
建築物を設計する場合、対象とする応答レベルに応じた正確な減衰の評価が重要となる。しかし建築物の減衰性能は高い不確実性を有し、特に使用性限界から安全性限界に至るまでの幅広い応答レベルが含まれる耐風設計においては、構造設計の信頼性を低下させる大きな原因となっている。しかし、理論的に減衰性能を導くことは難しく、大きなばらつきを持つ実測データに頼るしか方法がないのが現状である。 本研究では、歴史的背景、減衰評価に関する方法論の体系化、研究の意義等を確認し、進むべき研究の方向づけを行った。さらに、建物の減衰性能のモデル化に関連して、Stick-Slip機構の有効性に着目し、これに基づく研究を精査した。また本研究で構築したモデルにおいて、実験的に得られた減衰性能の振幅依存性と、構築した数学モデルとが良く対応することを示した。 せん断型1自由度系の鋼製フレームに1つのStick-Slip要素を加えた物理的な建物モデルを対象とした自由振動実験を行い、その基本的特性を検討した。実際の建築物はひとつのStick-Slip要素だけでは表現しきれないため、複数のStick-SIip要素を設置した実験を行ない、モデル化の妥当性を確認した。 Stick-Slip要素では応答振幅の増大と共に一旦減衰性能が上昇し、ある振幅レベルから今度は低下する性質を持つ。この事実は、Stick-Slip要素が建築物の構造減衰の数学モデルとして適用できることを示している。 次に、より一般的な多自由度系建物の減衰定数を導出する枠組みを、Stick-Slip要素に基づいて提案した。構築した数学モデルと減衰定数の評価式の妥当性をさらに検証すべく、実物大の1層建物試験体による振動台実験を行った。 以上、建築物の構造減衰および固有振動数の応答振幅による変化特性を、Stick-Slip機構を用いた数学モデルで表し、導かれた減衰評価式による詳細な吟味、実験室レベルでの物理モデルによる振動実験、実物大試験体による振動台実験、実建物による計測データなどを基にして、その妥当性を明らかにした。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)