次世代超高密度光記録膜用新規酸化物材料に関する研究
Project/Area Number |
12750044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Young Scientists (A)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied optics/Quantum optical engineering
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Research Institution | Osaka Sangyo University |
Principal Investigator |
青木 孝憲 大阪産業大学, 工学部, 助手 (40268280)
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Project Period (FY) |
2000 – 2001
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2001)
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Budget Amount *help |
¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
Fiscal Year 2001: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2000: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 光記録膜 / 酸化物積層構造 / DVD-R / パルスレーザー堆積法 / スプリットターゲット / In2O3 / ZnO / スパッタリング法 |
Research Abstract |
近年、半導体レーザーの短波長化が進み光記録膜の高密度化が期待され、短波長レーザーに対応した光記録膜材料の開発が急務となった。そこで、本研究では大きなバンドギャップを有する酸化物材料を用いた光記録膜の基礎的な研究を行った。 酸化物材料としてZnOとIn_2O_3を組み合わせたスプリットターゲットを用い、パルスレーザー堆積法により積層構造の薄膜をガラス基板およびポリカーボネイト基板(DVD-R用基板)上に堆積させた。レーザーにはArFエキシマレーザー(波長193nm)を用いた。ZnOとIn_2O_3のトレース比(2つのターゲット上をレーザーが移動する割合)を1:1とし層数を150〜20層と変化させた場合、層数が少なくなるに従ってas-depo.と熱処理後(480℃×10min)の透過率差は大きくなることが分かった。青色のL.D.での記録を想定しているので、波長405nmでの透過率差は55%であった。また、波長350nmにおいて透過率差33%の値が得られ、さらに短波長レーザーでも記録が可能であることが分かった。 記録を想定して熱処理前後の膜において、高分解能透過型電子顕微鏡により膜の断面観察を行った。熱処理前(記録前)の状態では、積層構造となり熱処理後(記録後)の膜においては単層膜となり、透過率が小から大へと変化することと関連付けることができた。 ZnOとIn_2O_3のトレース比を1:1とし層数を変化させた場合および層数を60層に固定しトレース比を変化させてP.C.基板上に膜を堆積させ、DVDテスターによりCN比を測定した。トレース比を変化させた場合、1:1付近の膜において書き込みパワー2mWで50dB以上の値が得られ、組成がずれると大きな書き込みパワーが必要となることが分かった。また、層数を変化させた場合、層数が80層以上になると単層膜となりCN比は小さな値となった。60層の場合最も大きなCN比67dB(書き込みパワー3.2mW時)が得られた。20〜40層の場合1.5mWで50dB以上となり、低いパワーでの記録を達成した。従来の材料の場合6mW以上であるのに対し、低いパワーで記録できる材料であることが分かり、レーザーの寿命を延ばすことができ実用化を目指したときには最適な特性であることが分かった。
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Report
(2 results)
Research Products
(11 results)