Project/Area Number |
13J06604
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
History of Europe and America
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
内川 勇海 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 古代ギリシア / ギリシア法 / 古典期アテナイ / 刑罰 / 殺人 / 死刑 / 古典期アテーナイ / 西洋史 / 西洋古典 / 法律 / 法の支配 |
Outline of Annual Research Achievements |
エディンバラ大学で開かれた研究会で英語による口頭報告を行った。報告では、紀元前5世紀末のアテナイにおいて、反民主的な人物による民主政転覆を防止する為に民会が決議した法律の文言に着目することで、当時の人々の殺人概念の特徴を明らかにした。すなわち当時の人々は、陪審員として裁判において死刑判決を下すことを、私人による直接的な暴力を用いた殺人と同様に、人を殺すための一手段として認識していたことを示した。これは国家による刑罰としての死刑と、私人による殺害行為を峻別する現代の欧米を中心とした法治国家とは異なり、殺人概念が未分化であり、かつ国家の公権力が完全な独立を果たしていない古代アテナイ社会の実態をより一層明らかにした研究として評価できる。以上の研究成果は、殺人、姦通など個々の犯罪領域において、法文がどのように解釈され、法手続がどのように運用されたのか、という第一の課題との関連では、裁判において死刑判決を下すという行為が、罪に対して罰を与えると同時に、人を殺す手段そのものとしても認識されていたという当時の法運用の実態の一端を解明したという評価を与えることができる。またアテナイ法の特徴を理解するという第二の課題との関連で言えば、「殺人」「死刑」などの概念が未分化である点を例証したといえる。第三の課題である他の法体系との比較検討に関しては、各時代・国・地域の死刑制度に関する研究書を読んだほか、ローマ法や英米法研究者と学会その他の場において交流・議論を行った。また本年度も学界や読書会に報告者、聴講者として参加し、史料収集の為オクスフォード大学図書館を訪問した。来日した研究者の研究会にも参加し、議論や情報の交換を行った。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(10 results)