アサリに寄生するPerkinsus属原虫2種の病原性と宿主特異性のメカニズム
Project/Area Number |
13J07028
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
General fisheries
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梅田 剛佑 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥3,000,000 (Direct Cost: ¥3,000,000)
Fiscal Year 2015: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2014: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2013: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
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Keywords | アサリ / ホンビノスガイ / Perkinsus olseni / Perkinsus honshuensis / 寄生虫 / 生体防御 / 病原性 / 宿主特異性 / Perkinsus属原虫 / 病害性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はPerkinsus属原虫の病原性と宿主特異性のメカニズムに関する知見の蓄積とその解明である。本属原虫のうち、国内のアサリにはP. olseniとP. honshuensisの2種の寄生が確認されている。特にP. olseniは天然での寄生率・寄生強度が高く、アサリの資源量減少にも関与していることが明らかにされてきた。前年度までの研究により、P. olseniはP. honshuensisよりも宿主組織への侵入・定着段階において感染力が高いことが示唆されていた。 当該年度は主として、この2種とアサリの血球との関係について研究を行った。血球による貪食率には2種の間で違いは見られなかったが、貪食後より長い期間培養を続けたところ、P.olseniの栄養体は貪食された場合にも増殖が可能であるのに対し、P. honshuensisは貪食された場合有意に増殖を抑制されることが明らかになった。また、血球による細胞内消化に関して貪食胞内の酸性化を指標に試験を行ったところ、対照として用いた酵母、およびホルマリン固定栄養体と異なり、生きている栄養体に対しては貪食胞内の酸性化が起きる割合が有意に低いという結果が得られた。これらの研究成果は平成27年度日本魚病学会秋季大会、および平成28年度日本水産学会春季大会において発表済である。 本研究により、P. olseniとP. honshuensisとの国内での寄生状況の違いは、宿主組織への侵入・定着段階において血球による貪食・細胞内消化に対する抵抗性が両種で異なることに由来すると強く示唆された。特にP. olseniの栄養体はアサリの血球による貪食を受動的に利用して体内での拡散・増殖を有利にしていると考えられ、血球に貪食された後の原虫の振る舞いについては今後より詳細な研究が必要であると考えている。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)