息子介護者のサポートネットワーク構築に関わる心理社会的条件の検討
Project/Area Number |
13J11047
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Social welfare and social work studies
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
平山 亮 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2013-04-01 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥2,520,000 (Direct Cost: ¥2,100,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2015: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2014: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2013: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
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Keywords | 息子介護 / 社会関係 / ジェンダー / 高齢者介護 / 男性介護者 / ソーシャル・サポート |
Outline of Annual Research Achievements |
研究の目的は、親を介護する男性(息子介護者)の孤立を防ぐシステムの構築に関わる心理社会的条件を探索的に検討することである。前年度までは、息子介護者への面接調査データをもとに、主として「心理」に関わる諸条件(息子介護者による介護状況の捉え方など)に焦点を当てていたが、本年度は「社会」の比重を大きくして研究を行った。具体的には、介護福祉に関わる我が国の法制や社会規範がどのように息子介護者の社会関係を制限しうるのか、という点から考察を行った。 介護保険制度も含め、家族介護を支える国内の諸制度は、ケアする者(子)がケアされる者(親)よりも相対的に多くの社会経済的資源を有することを前提に成り立っている。しかし、考察を通して明らかになったのは、そのような前提とは真逆の事態が生じている現実である。旧来の日本の老親介護では、跡取り息子である長男夫婦(それゆえ、きょうだいのなかで最も多くの資産をもつ息子夫婦)がその担い手となっていた。しかし、現在の息子介護者のなかには、生活能力に乏しい非正規雇用や無職の男性が少なくない。その意味では、最も「(資源を)もたざる子ども」が(親と同居しているがゆえに)なし崩し的に介護者になる、という事態が、一定規模で起こっている。本年度は、これまでに収集した面接調査データのほか、複数の社会人口学的データを用いてそのような現状を指摘し、制度が前提としている「家族」像から乖離した状況で老親介護が行われている実態を実証的に示した。 息子介護者の現状は家族主義的な福祉のあり方や社会の雇用・経済状況、およびジェンダーや家族に関する規範のあいだの矛盾によって生じている。増え続ける息子介護者への対応として「社会」の側にどのような対応が求められているか、その示唆を提供したことが本年度の成果である。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(9 results)