現代ドイツにおける移民のドイツ語の言語意識の変容と言語使用の変遷
Project/Area Number |
14J10205
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Linguistics
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
田中 翔太 学習院大学, 文学部, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2016-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2015)
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Budget Amount *help |
¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2015: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2014: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Keywords | ドイツ語学 / 社会言語学 / 移民の言語 / トルコ系移民 / 言語意識 / 若者ことば / 言語接触 / 言語の受容 / フィールドワーク / アンケート調査 / 統計解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
トルコ系移民は、現代ドイツにおいて最大の移民コミュニティーである。彼らの使用言語はドイツ社会から問題視されてきた。しかしトルコ系移民が話すドイツ語に対するドイツ人からの評価が、1990年代半ばから一部改善されてきたという言説が、先行研究において確認されている。Heike Wiese(2006)によると、移民背景を持つ者の話す言語が移住先の社会から受容され使用されるという現象は、ヨーロッパ全土で起こっているという。この言説に依拠し、次の2点を明らかにすることを2015年度の研究課題とした: (A)欧州諸国で移民背景を持つ者が話す言語は、移民背景を持たない人物の中でも特にどのような社会的集団に属する者によって、どのような目的で話されているのか。 (B)移民背景を持つ者の言語を話す移民背景を持たない者は、移民背景を持つ者の言語をどのように評価し、またどのような理由からその評価を与えるのか。 以上の点を、1) 話者、2) 話される場所、3) 同言語の特徴、4) 移民の言語が移民背景を持たない者によって話される目的に分けて調査した。なおここでの言語とは、移住先の国で話されている言語を指す。 結論として、同じ移民背景を持たない若者のあいだでも、日常生活において移民背景を持つ者との接触があるかないかによって、移民背景を持つ者の言語を話す際の動機が異なることが明らかとなった。移民背景を持つ者と接触のある者が、自らのアイデンティティとして彼らの言語を話す一方で、移民背景を持つ者と接触の少ない者が、「不完全な言語しか話せない」という移民に対する意識から、彼らの話す言語を模倣していた。すなわち移民背景を持つ者の言語に対する評価に、二重性が存在しているのだ。
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Research Progress Status |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)