Project/Area Number |
14J10311
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Sociology
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井口 尚樹 東京大学, 人文社会系研究科, 特別研究員(DC1)
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Project Period (FY) |
2014-04-25 – 2017-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2016)
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Budget Amount *help |
¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2016: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2015: ¥400,000 (Direct Cost: ¥400,000)
Fiscal Year 2014: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
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Keywords | マッチング / 就職活動 / 採用 / トランジション / キャリア / 選抜 / アイデンティティ / レイベリング / 評価 / 社会学 / 社会問題 / 地域間格差 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度はプロジェクトのまとめとして、大卒就職活動の各当事者の負担がどのように生じており、いかにして変えられるかを考察した。上記の目的のため本年度は、第1に、企業側の採用活動の実態とそこにはたらく動機を、調査を通じ探った。第2に、学生側の企業選択や選考対策の仕方を、企業側の行動との関連で考察した。第3に、企業側と学生側の相互作用を包括的にとらえられる理論枠組みを築き、改善をもたらす変化の可能性を示した。 第1の作業では、企業側の元採用担当者に対するインタビュー調査を行ったほか、人事向けの採用に関する書籍を分析した。結果として、企業側の情報の非開示がいかに生じるかが、リソースの欠如、部門・担当者間の認識の違い、学生側の功利的行動への対応などの複合的要因から説明された。 第2の作業では、学生側のキャリア意識や選択行動の分析を行い、企業側の行動との関連で考察した。学生側には企業の一元的序列の認識や功利的行動にとどまらない水平的選択が一方で見られたが、それは限定的なものでもあった。その理由として企業情報の不足があり、学生側の功利的行動と企業側の情報非開示が相互に強化しあう循環構造が見いだされた。 第3の作業では、まずマッチングに関する経済学研究の批判的検討を行い、そこで応募者の合理性が軽視されていることを指摘した。その上で企業側、応募者側双方の合理性とそれに基づく行動の結果として、日本の大卒就職・採用の現状を構造的に描き出した。そして、合理性を制限する要因を取り除くことを通じた改善策を提示した。 これらの作業により、景気の変化等にかかわらず存続している、大卒採用・就職における問題を構造的に描き出し、さらにそれがどのように変化しうるかについて複数の方向性を示すことができた。これは経済社会学におけるマッチングの理論の発展、および実践的提言の双方の意義を持つと考えられる。
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Research Progress Status |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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Report
(3 results)
Research Products
(7 results)