RUNX3エンハンサー活性化によるがん幹細胞発生の分子基盤解明
Project/Area Number |
17J40163
|
Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Hematology
|
Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
横溝 貴子 熊本大学, 国際先端医学研究機構, 特別研究員(RPD)
|
Project Period (FY) |
2017-04-26 – 2020-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2019)
|
Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2017: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
|
Keywords | RUNX / MDS / MYC / Runx3 / Myc / RUNX3 / エンハンサー |
Outline of Annual Research Achievements |
がん幹細胞の病態基盤を理解するために、骨髄異形成症候群(MDS)などで機能喪失型変異を認めるDNA脱メチル化酵素TET2変異造血幹細胞に、予後不良な進行期MDSで高発現する転写因子RUNX3を過剰発現させたMDSモデルマウスを新規に作製した。本研究ではMDS発症前後の遺伝子発現解析およびエピゲノム解析によって、エピゲノム異常によるがん幹細胞の発生と進展の分子基盤の解明を目指し研究を進めた。 RUNX3強発現/ Tet2欠損マウスのMDS発症前後の造血幹細胞を採取し、遺伝子発現解析を実施した。RUNX3の強発現はがん遺伝子Mycパスウェイを活性化しており、その活性化はMDS発症に伴いさらに増強されることを明らかにした。Mycは様々な因子と協調して作用するが、Runx3過剰発現造血幹前駆細胞では細胞分化を誘導するRARaとの協調パスウェイが抑制され、がん化に寄与するMAXとの協調パスウェイが活性化しており、MYC-MAX結合阻害剤に感受性であった。 また、Runx3過剰発現造血幹前駆細胞においてはRunx1の標的遺伝子の発現が有意に抑制されていた。Runx1標的遺伝子の発現はRunx3の量依存的に阻害され、Runx3の過剰発現はRunx1タンパクの発現低下を引き起こすことを明らかにした。RunxはCbfbとヘテロダイマーを形成し制御遺伝子の転写調節に働く。Cbfbとの結合はRunxのタンパク安定化にも寄与するが、RUNX3はRUNX1とCbfbの結合を競合的に阻害し、RUNX1のタンパク発現不安定化を引き起こすことを明らかにした。 以上より、RUNX3強発現はがん化に寄与するMYC/MAXパスウェイの活性化、及びがん抑制遺伝子Runx1の機能阻害を引き起こし、MDS発症に寄与することが示唆された。
|
Research Progress Status |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和元年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Report
(3 results)
Research Products
(4 results)