Project/Area Number |
18H00699
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 03010:Historical studies in general-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森脇 優紀 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 特任助教 (90733460)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川村 信三 上智大学, 文学部, 教授 (00317497)
田口 智子 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 研究員 (90755472)
丸橋 充拓 島根大学, 学術研究院人文社会科学系, 教授 (10325029)
伊藤 幸司 九州大学, 比較社会文化研究院, 教授 (30364128)
小島 浩之 東京大学, 大学院経済学研究科(経済学部), 講師 (70334224)
平山 篤子 帝塚山大学, 経済経営学部, 非常勤講師 (20199102)
稲葉 政満 東京藝術大学, 大学院美術研究科, 教授 (50135183)
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Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥16,250,000 (Direct Cost: ¥12,500,000、Indirect Cost: ¥3,750,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2019: ¥5,070,000 (Direct Cost: ¥3,900,000、Indirect Cost: ¥1,170,000)
Fiscal Year 2018: ¥4,680,000 (Direct Cost: ¥3,600,000、Indirect Cost: ¥1,080,000)
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Keywords | 世界システム論 / 大航海時代 / 比較・交流史 / 分析化学 / 料紙研究 / グローバル・ヒストリー / 古文書学 / 経済史 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は、研究集会を2回行った。第1回目は、2019年6月2日に東京大学で実施し、研究の全体的な方向性をすり合わせ、当該年度の研究計画と役割分担を確認した。また、前年度3月に実施したイタリアのローマ・イエズス会文書館での調査に関する経過報告を行い、議論を深めた。第2回目は、2020年3月27日にオンラインにて実施し、今後の銀の化学分析用に購入したラテンアメリカ銀に関する研究報告を行い、情報を共有した。また、次年度コロナ禍での研究計画について打ち合わせた。 現地調査による関連資料の蒐集と分析、および古文書学の手法による文書料紙分析については、4カ所で実施した。まず、2019年6月に京都外国語大学付属図書館にて、「日本関係イエズス会文書」2点の調査を実施した。その他3か所については、2020年1月にイタリアのローマにあるアンジェリカ図書館、カサナテンセ図書館、バチカン図書館にて、キリシタン関係の文書および刊本について、文書料紙調査および製本構造調査を行った。 銀の分析については、これまでに行った東京大学大学院経済学研究科所蔵の日本銀資料との比較対照資料としてラテンアメリカ銀に着目して情報収集と研究を行い、今後の化学分析用としてラテンアメリカ銀資料41点を購入した。 2020年の新型コロナウィルス感染症の拡大以降は、国内外での文書調査や銀の化学分析の実施が困難となったため、各自で情報の収集・研究を進めていった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
前年度に引き続き、2019年度中にローマ・イエズス会文書館での料紙調査を実施する予定であったが、2019年9月にローマ・イエズス会歴史文書館のディレクターより、臨時改修工事のため2019年12月から2020年6月まで急遽休館するとの連絡があり、当該文書館での調査を延期せざるを得なくなった。さらに2020年春以降、新型コロナウィルス感染症の拡大により、当該文書館をはじめとする国内外での調査を中断せざるを得なくなったため。 銀の分析についても、新型コロナウィルス感染症の拡大により、分析のための施設利用が困難となり、分析を一時中断せざる得なくなったため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウィルス感染症の状況も勘案しつつ、基本的には2019年度と同様にオンラインによる会議や個別のメール連絡などにより、メンバー間の調整や情報共有を行なう。 調査については、新型コロナウィルス感染症の蔓延により実施することができなかった料紙調査を再開し、銀の組成分析も継続する。特に海外調査については、ローマ・イエズス会規則文書館での調査を再開させたいが、実施が困難であることが予想されるため、まずは国内で可能な調査を優先させる。 料紙調査は、キリシタン関係文書やキリシタン版を所蔵する日本二十六聖人記念館や天理図書館、上智大学キリシタン文庫、東京大学総合図書館において、承諾の得られた機関から順に、現地にて文書・刊本原本からの内容及び料紙調査を実施する。 銀の組成分析については、これまでに東京藝術大学において調査を蓄積してきた石見銀を中心とする国内銀の比較対照資料として、中国銀錠やボリビア銀(いずれも研究メンバー個人蔵)、2019年度に購入したラテンアメリカ銀などの国外の銀について、東京藝術大学の可搬型蛍光X線分析装置(XRF)分析を行う。さらに、資料に含まれる微量成分の情報をより明確に得るために、東京大学総合研究博物館タンデム加速器研究施設のタンデム加速器を用いた分析を計画している。 精密な分析データを蓄積できた時点で、これまでに協力を得てきた、石見銀山資料館、石見銀山世界遺産センター、島根県古代出雲歴史博物館の関係者にも随時情報を共有し、意見交換を行う。 また、貨幣以外の銀の流入・流出の痕跡の手がかりとなりうる銀資料の調査も検討している。特にキリシタンが用いたメダイなどの調査を視野に入れ、天草の﨑津教会史料館など所蔵機関との交渉・情報収集を進める。
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