Project/Area Number |
18H02289
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 41020:Rural sociology and agricultural structure-related
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
鈴木 正嗣 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (90216440)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山端 直人 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (00503856)
八代田 千鶴 国立研究開発法人森林研究・整備機構, 森林総合研究所, 主任研究員 等 (20467210)
横山 真弓 兵庫県立大学, 自然・環境科学研究所, 教授 (50344388)
九鬼 康彰 岡山大学, 環境生命科学学域, 教授 (60303872)
伊吾田 宏正 酪農学園大学, 農食環境学群, 准教授 (60515857)
武山 絵美 愛媛大学, 農学研究科, 教授 (90363259)
江成 広斗 山形大学, 農学部, 准教授 (90584128)
東口 阿希子 岡山大学, 環境生命科学学域, 特任助教 (90804188)
|
Project Period (FY) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2021)
|
Budget Amount *help |
¥17,290,000 (Direct Cost: ¥13,300,000、Indirect Cost: ¥3,990,000)
Fiscal Year 2021: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2020: ¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2019: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,000,000、Indirect Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2018: ¥6,370,000 (Direct Cost: ¥4,900,000、Indirect Cost: ¥1,470,000)
|
Keywords | 鳥獣 / 農林業被害 / 野生動物管理 / 農村計画 / 捕獲 / ゾーニング / 集落 / 年齢査定 |
Outline of Annual Research Achievements |
人口減少下で野生動物との軋轢をもたらすリスク因子の整理を目的に,山形・秋田両県内の無居住化集落を対象に,残りやすい「野生動物にとっての資源」を評価した。その結果,都市に隣接する集落では粗放的農業が維持されやすく,積雪量の多い山間部ではブナ材等で建てられた家屋が空家として放置されやすいこと等が明らかとなった。 愛媛県松山市中島の全17地区にて,イノシシ移入後の被害の拡大・収束,被害対策の実施状況,被害対策の実施体制・組織について聞き取り調査を実施した。そして,持続的な被害対策の実現に影響を及ぼす地理的素因と被害管理手段の各要素を明らかにし,効果が高い両者の組み合わせパターンを示した。 シカ等の防御と加害個体捕獲による被害軽減と住民意識の変化と定量的・定性的に検証した。その結果,獣害に強い集落づくり支援が進む都府県の特徴として,地域事務所への担当者の配置による効果が高いことを検証した。岡山県では,鳥獣被害防止計画の策定状況を調査した。また,インターネット上での計画の公開状況を調べた結果,計画を公表している市町村が7,非公開が8,期限切れの計画の公開が3など,自治体間の差が大きいことが判明した。 全国の野生鳥獣食肉処理施設の経営実態と赤字要因に関する調査を行った。その結果,約6割が赤字,約3割は外部調達費さえ回収できていなかった。他事業との複合経営体では,事業間で繁閑に合わせた労働の移行や収益の補填が可能であり,比較的健全な経営がなされていた。 シカによる森林被害緊急対策事業(林野庁)に基づく緊急捕獲を実施している奈良県等では,林業関係者を主体とする捕獲体制や森林施業と捕獲との一体化等が可能であることが示された。指定管理鳥獣捕獲等事業については,中部日本以西の6県にて,運用上の実態と課題についてヒアリング調査を行い,次世代の適正なシカ・イノシシの管理体制のあり方を考察した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルスのまん延にともなう出張の禁止等により,予定していたフィールドワークの多くが中止もしくは延期に追い込まれた状況にあるため。
|
Strategy for Future Research Activity |
人口減少に由来する各種資源管理の放棄がもたらす課題群の整理を目的に,引き続き,無居住化集落やそれに準ずる集落を対象として,残された「資源」の特定と,その質的・量的な経年変化の評価から,野生動物との軋轢をもたらしうる新たなリスク因子の特定を試みる。 市町単位で策定される「鳥獣被害防止計画」と都道府県単位で策定される「第二種特定鳥獣管理計画」との連動および整合について,愛媛県を対象に調査し,あるべき野生動物管理計画およびその推進体制について考察する。また,行政機関における専門員の配置状況等に関わる全国規模のアンケート調査も計画する。 さらに,近畿中国森林管理局管内において実施されているシカ捕獲事業を対象に,事業実施の効果および課題についてのアンケート調査等を行う。また「林業関係者が主体となったシカ被害対策」を実施している地域では,この体制下における事業実施の効果の実質化条件を明らかにする。
|