Practice and Values Related to Norms in Early Childhood Education and Care
Project/Area Number |
18J01873
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Research Category |
Grant-in-Aid for JSPS Fellows
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Allocation Type | Single-year Grants |
Section | 国内 |
Research Field |
Education
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Research Institution | Shiraume Gakuen University |
Principal Investigator |
辻谷 真知子 白梅学園大学, 子ども学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2018-04-25 – 2022-03-31
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Project Status |
Declined (Fiscal Year 2020)
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Budget Amount *help |
¥4,420,000 (Direct Cost: ¥3,400,000、Indirect Cost: ¥1,020,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2018: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 保育・幼児教育施設 / 保育者 / 保育観 / 幼児 / 規範 / 習慣 / きまり / 安全 / 多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度の計画として2点の研究を行った。 第一に、幼児間での規範に関するやりとりについての保育者個人の捉え方を探るため、昨年度のインタビューデータをもとにした分析を行った。具体的には、2年保育の公立幼稚園4歳児クラスにて撮影した場面をもとにした同園保育者へのグループインタビューから、以下2点の分析を行った。まず、担任保育者が保育者としての援助について述べているデータを抽出し、幼児のどのような姿に着目して語っているのかを検討した。その結果、幼児が規範を示す場面は担任保育者にとって、その幼児や関わっている幼児が「遊んでいる(いない)」と捉えることや、幼児間の関係、特に特定の幼児に対して他児が抱いている見方を考えることに関連していることが示唆された(日本保育学会第72回大会にて発表)。次に、グループインタビュー全体の語りから、規範を示す幼児に関する保育者の発話を抽出し、その解釈について検討した。その結果、規範を示す幼児の言動は、保育者にとって多様な育ちを捉えることや育ちへの願いの可視化につながり、特に幼児が強い口調で示す場合が多いために保育者が言葉の発達を意識する場面となっている可能性が示唆された(日本教育心理学会第61回総会にて発表)。上記2点の分析より幼児が規範を示す場面は、道徳性や規範意識の育ちだけでなく、幼児間の長期的や関係性を保育者がいかに援助していくかの手がかりになることが示された。 第二に、保育・幼児教育施設(以下「園」)における規範、特に明示的な習慣やきまりに関して、園間および保育者間の相違を明らかにするため質問紙調査を実施した。生活習慣など多くの園に見られる習慣やきまりとともに、子ども同士のやりとりや素材・水の使い方、安全にかかわるきまり等、園や個人の捉え方により多様となる習慣やきまりがあることが明らかになった。それらの関連や要因についてさらに分析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
上記のように昨年度のデータをもとにした分析から知見を得ることができたが、さらに分析を進めるためには場面を焦点化した観察データとそれをもとにしたさらなるインタビューの実施が必要であり、そのデータの収集には至っていない。この点については、第二の実績として記した質問紙調査による知見ももとにデータ収集の方針とインタビューの方法を見直し、追加でデータを得て分析を進める必要がある。 また、年度途中での研究の中断に伴い、主に国際学会での成果発表が計画よりも遅れている他、今年度の実施を計画していた保育者個人への質問紙調査については、作成・実施に至っていない。規範に関する保育者個人の保育観について明らかにするためには、実施済みのインタビュー調査・質問紙調査の結果を踏まえて項目を再検討するとともに、個人の道徳観に関する知見を参照して質問紙調査を実施する必要がある。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の推進方策としては3点が挙げられる。 第一に、進捗状況の欄で述べた通り、これまでと同様のフィールド(幼稚園)において場面や質問内容を焦点化してデータ収集を継続し、分析を進めることである。同様に第二の点として、これまでのインタビュー調査および質問紙調査の結果、そして道徳観に関する知見をもとに、保育者個人を対象とした質問紙を作成し実施することである。上記2点については研究再開後の令和3年度中の実施を予定している。 第三にこれまでの研究成果公表のため、令和3年度の日本保育学会や日本乳幼児教育学会、ヨーロッパ国際幼児教育学会等で発表を行い、同年度および令和4年度の計画として学術誌への論文投稿を行う。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)