Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2020: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2019: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2018: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は, 主に以下の 2 項目について研究した. 1) 昨年度に行った Kato クラスの一般化である L^p-Kato クラスの研究を引き続き行った. Brown 運動の熱核(推移確率)は空間の次元に依存した Gauss 型であり, Green 函数は Newton 型のポテンシャルで記述される. より一般に, 空間の上方次元とウォーク次元と呼ばれる確率過程の拡散の速さを表す指数があり, 熱核がそれらの指数を用いて上下から評価されているとき, Green 関数は Riesz 型または log 型のポテンシャルで記述できる. このような状況下において, 測度が L^p -Kato である必要十分条件をこれらの次元と指数を用いた不等式で表現した. これは独立なp本の Brown 運動の軌跡が交差する必要十分条件でもあるため, この条件の確率論的解釈は intersection measure の非自明性であることが推察される. 2) L^p-Kato クラスの L^p-Green-tight 性について研究を行った. 過渡的な確率過程に対して Green-tight と呼ばれるFeynman-Kac 汎関数のゲージ性に関わる重要な概念があるが, 本年度の研究ではそのL^p への拡張を考察した. まず, その拡張として Zhao 型と Chen 型という 2 種類の方法が考えられるが, それらが一致することを示した. 続けて, 上のように拡張した測度の L^p-Green-tight 性から Dirichlet 空間の L^2p 空間への Rellich-Kondrachov 型コンパクト埋め込み定理が得られることを示した. L^p-Green-tight 性は初年度の研究である独立な確率過程に関する intersection measure の大偏差原理を示すための仮定に類似しており, 大偏差原理との関係性が期待される.
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