英語俳句に基づくクリエイティブ・ライティングの効果検証 ―書き手の育成に向けて―
Project/Area Number |
19K13259
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Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 02100:Foreign language education-related
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Research Institution | Aoyama Gakuin University (2022) Gunma University (2019-2021) |
Principal Investigator |
飯田 敦史 青山学院大学, 文学部, 准教授 (50622122)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 第二言語ライティング / 英語俳句 / クリエイティブ・ライティング / 自己表現力 / ジャンル / 俳句 / Voice / 書き手の育成 |
Outline of Research at the Start |
本研究は,3年間を研究期間とする.初年度は,研究代表者が担当する「教養英語1年」の2クラスでデータ収集を行う一方で,インタビュー参加者を選定し,インタビューを実施する.その後,ライティング・データの整理・音声データの書き起こし作業を行う.2年目は,ライティング・データの質的・量的分析を行い,その分析結果を国際学会にて報告する.最終年度は,学会発表で得られた有識者からのフィードバックを踏まえ,インタビューデータの分析結果をライティング・データの分析結果と有機的に融合することで,voiceを引き出すための体系的なライティング指導法を構築する.そして,最終成果を国際学会及び国際学術誌にて報告する
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は2つある.1つ目は,英語の俳句を用いたクリエイティブ・ライティング活動が,どのように書き手のvoiceを引き出し,それを表現する力を育成 できるかを検証することである. 2つ目は,俳句作成によって育成されたvoiceを表現する力が別のジャンルにも転移するかどうかを検証することである. この目的を達成するため,本研究は,以下の3つの過程で構成されている.(1)学習者が俳句の中で voice を表現する際,どのような言語を選択しているかを分類する. (2) 俳句作成活動を経験した学習者にインタビューを行い,俳句作成活動を通してどのような学びがあったのかを解明する.(3) voice を表現する力が別のジャンルにも転移するかを分析し,俳句作成活動の教育効果を検証する. 令和4年度は,研究成果報告を行う予定であった.しかし,コロナ感染拡大の影響を受け, 昨年度から引き続きデータ分析作業を行うことになった.今年度は特に,研究参加者から収集したリフレクション・エッセーを分析し,俳句作成活動とライティング能力向上との関係性を検証した.分析結果から,英語学習者は俳句作成活動がライティング能力向上に寄与すると考えていることがわかった.具体的には,俳句を作成することで,(1)流暢性が伸びる,(2)自分の主張が簡潔に書けるようになる,(3) 自己表現力が向上する, (4) 表現の幅が広がる,といった教育効果が得られると回答する学習者が多く見られた.今回の「流暢性が伸びる」という結果は,本研究の2つ目の目的である「別のジャンルへの転移性」の検証結果からも見てとれるように,学習者は英語俳句作成活動を経験することで英作文をより流暢に書けるようになることを示唆している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初の予定では,今年度中に本プロジェクトの成果報告を行う予定であった. しかし,コロナ感染拡大の影響を受けて,研究計画の見直しを余儀なくされ,データ分析に更なる時間を要することになった.今年度は,本研究の一部の成果を国際学術誌や書籍を通して論文の形で出版することができた一方で, 国際学会での研究成果報告には至らなかった. 以上のことを踏まえ,総合的に判断し「やや遅れている」と評価した.
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Strategy for Future Research Activity |
今後も引き続き,データ分析作業を行っていく. 特に,異なる種類のデータを有機的に融合し,本研究の最終目標である「日本人英語学習者の voice を引き出すための体系的なライティング指導法」の提案に向けて,英語俳句作成の教育的効果を実証的に解明していく.また,次年度は,国際学会での成果報告にも積極的に取り組んでいく予定である.オンライン開催を含めた国際学会での発表を通して, 専門家からフィード バックや新たな知見を得ることで,引き続き,より効果的な第二言語ライティング指導法を検証していく.
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Report
(4 results)
Research Products
(22 results)