Project/Area Number |
19K18692
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
|
Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
宮崎 有美子 福井大学, 学術研究院医学系部門(附属病院部), 特命助教 (10808710)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2020: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2019: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | 間葉系幹細胞 / Wilms Tumor 1 / Steroidogenic Factor-1 / 顆粒膜細胞 / Steroidogenic factor 1 / SF-1 / WT1 / 前顆粒膜細胞 / Steroid Factor-1 / 羊膜 |
Outline of Research at the Start |
中胚葉から副腎や精巣が分化するメカニズムはある程度解明されているが、卵巣とくに顆粒膜細胞の分化発生メカニズムは未だ明らかでない。本研究では、中胚葉から性腺への分化過程で、鍵を握るとされる幾つかの転写因子を、間葉系幹細胞に遺伝子導入し、顆粒膜細胞を作製することを主目的とする。ヒト人工多能性幹細胞(iPS細胞)から始原生殖細胞様細胞を誘導し、マウス胎仔卵巣組織と共培養することで、ヒト卵原細胞を分化誘導することが可能となっている。iPS細胞を用いたヒト卵子再生の実現に向け、本研究による顆粒膜細胞の作製が一助となる可能性がある。
|
Outline of Annual Research Achievements |
副腎と性腺は、共通の副腎原基(AGP)を持つ。AGPに発現するSteroidogenic Factor-1 (SF-1)やWilms Tumor 1 (WT1)は、副腎や性腺の発生に重要な役割を果たすことが知られているが、その詳細なメカニズムは不明なままである。 間葉系幹細胞(MSCs)は、骨髄、脂肪、胎盤組織など様々な組織より分離される、自己複製能、多分化能をもつ間質細胞である。その細胞性質から、MSCsは再生医療のみならず、細胞の分化メカニズムの解明にも寄与することが期待される。これまでの研究で、SF-1が様々な臓器由来のをステロイド生成細胞へ分化誘導することが報告されている。 本研究では、ヒト羊膜から分離したMSC(hAMMSCs)にSF-1、WT1を一過性に強制発現させ、ステロイド生成酵素の発現や性腺細胞に発現するホルモン受容体の発現を解析した。hAMMSCsにSF1を導入すると、StAR、3bHSD、Cyp11A1、Cyp17A1など、アンドロゲン合成に必要なステロイド合成酵素の発現が上昇し、プロゲステロンとDHEAを分泌した。一方、WT1-KTSをhAMMSCsに導入すると、Cyp19A1、AMHR2など、顆粒膜細胞特異的遺伝子のmRNA発現が上昇した。一方、WT1+KTSは、いずれの遺伝子発現変化も誘導しなかった。SF-1とWT1-KTS は、生腺に特異的な遺伝子の発現を誘導するが、その発現プロファイルは互いに異なっていた。生殖腺分化の過程において、SF-1とWT1は、異なる役割を果たす可能性が示唆された。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ヒト羊膜由来間葉系幹細胞(hAMMSCs)にSF-1やWT1遺伝子導入した場合におけるステロイド合成酵素、ホルモンレセプター遺伝子発現について、hAMMSCsの性差(男児由来に羊膜か女児由来の羊膜か)による違いも検討する予定であったが、羊膜のサンプリングが順調にすすまず、実験計画が当初よりも遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
hAMMSCsにSF-1やWT1を一過性発現させた細胞のステロイド合成能について更に検討をすすめる。またレポーターアッセイを用いて、遺伝子発現の制御メカニズムを検討する。
|