Research Project
Grant-in-Aid for Research Activity Start-up
本研究は,研究開発,教育選択,引退選択を組み込んだ世代重複モデルを構築し,個人の教育・引退選択を通じて高齢化が研究開発・経済成長に及ぼす影響を分析する.教育水準の高い労働者を技能労働者,そうでない労働者を単純労働者と呼ぶ.技能労働者の方が,より高い所得を得ているため,より遅く引退する誘因を持つ.高齢者が増加すると,労働市場には引退の遅い技能労働者が多く残ることになる.このとき新たに生まれる世代にとっては,相対的に希少な単純労働者になる誘因が高くなる.この教育選択への影響が経済成長にどのような効果を持つのか,またこのとき,どのような政策が有効なのかを明らかにする.