鎖肛術後の排便機能障害に対する脂肪由来Schwann様細胞を用いた治療法の開発
Project/Area Number |
21K08596
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55010:General surgery and pediatric surgery-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
石橋 広樹 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 講師 (20314867)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池本 哲也 徳島大学, 病院, 特任教授 (20398019)
齋藤 裕 徳島大学, 病院, 講師 (50548675)
森 大樹 徳島大学, 病院, 特任助教 (70448330)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 直腸肛門奇形 / 排便障害 / Schwann細胞 / 脂肪由来幹細胞 / mTORC1 / HMGB1 / 鎖肛 / シュワン様神経細胞 |
Outline of Research at the Start |
転写因子を調節するHigh morbidity group box 1(HMGB1)とADSC由来のSchwann様細胞に着目した。還元型HMGB1は幹細胞の細胞周期を進行させ組織再生に寄与する可能性が報告されている(PNAS. 2018)。今回、還元型HMGB1がmTORC1シグナルを介してADSCをSchwann様細胞に分化・促進して、これを投与することで、括約筋群の動き・発達にも繋がるとの仮説に基づき、鎖肛を想定した排便機能傷害モデルにおいて、臨床応用を目指した脂肪由来Schwann様細胞投与による神経再生促進および排便機能改善効果を確立する目的で本研究計画を立案した。
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Outline of Annual Research Achievements |
鎖肛(直腸肛門奇形)では、先天的に括約筋群の形成・発達が悪い事も多く、特に高位型では直腸肛門形成術を施行しても排便機能が不良な症例が存在し、術後の排便管理に難渋している。今回、我々は転写因子を調節するHigh morbidity group box 1(HMGB1)とADSC由来のSchwann様細胞に着目した。還元型HMGB1は幹細胞の細胞周期を進行させ組織再生に寄与する可能性が報告されている(PNAS. 2018)。今回、還元型HMGB1がmTORC1シグナルを介してADSCをSchwann様細胞に分化・促進して、これを投与することで、括約筋群の動き・発達にも繋がるとの仮説に基づき、鎖肛を想定した排便機能傷害モデルにおいて、臨床応用を目指した脂肪由来Schwann様細胞投与による神経再生促進および排便機能改善効果を確立する目的で本研究計画を立案した。この研究では、In vitroで還元型HMGB1を投与することでmTORC1シグナルを介したADSCのSchwann様細胞への分化促進効果を検討する。骨盤内臓神経を切断することで排便障害モデルラットを作成し、還元型HMGB1のADSC誘導効果、神経再生促進と排便機能改善効果について検討する。(方法)1.還元型HMGB1投与によるSchwann様細胞への分化促進 (in vitro) 2.排便障害モデルラットの作成、3.排便障害モデルラットへの脂肪由来Schwann様細胞の投与。〈結果〉1.ADSCからSchwann細胞へ分化誘導しPCRでS100の発現を確認。2.排便障害モデルラットを作成して、膀胱・直腸内圧を測定した。今後、還元型HMGB1投与による効果を検討する予定。3.FAの添加によってSLCのSchwann cell marker発現は増強し、NGFの分泌量は増加した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分化誘導カクテル(Exp Neurol. 2007)に従いADSCからSchwann細胞への分化誘導を行いPCRでS100の発現を確認した。また、FAR添加によるSLCのSchwann cell markerの発現増強、NGF分泌量の増加を確認した。3次元培養でもSchwann cellはSchwann cell markerの増強を確認した。今後、還元型HMGB1投与による効果を検討する予定である。内圧を測定する器械類を購入しin vivoで排尿障害モデルラットを作成した。排尿障害モデルラットは排尿回数が少なく、最大排尿圧はsham群と比較して低かった。ただし、安定したモデルラットの作成にやや難渋してるため、計画よりやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
ADSCからSchwann細胞へ分化誘導できることを確認した。より機能的なSchwann細胞を作成するためにFAを添加した培養プロトコールを作成し、また三次元細胞構造体「CellSaic」を用いた3D培養でもSchwann cellマーカーの増強を確認した。今後、排便障害モデルラットを安定して作成できるようになった後に薬物投与を行い膀胱・直腸内圧測定などにより改善効果を検討していく。また、還元型HMGB1投与による効果に関しても検討する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(17 results)