Research Project
Grant-in-Aid for Early-Career Scientists
慢性的な炎症や神経系組織の損傷によって病態形成される難治性疼痛は,モルヒネでさえも奏功しないコントロール不良な疾患である。申請者は近年,難治性疼痛モデルマウスを用いた解析から,生体において「脂質の質」を管理するリゾリン脂質アシル転移酵素(LPLAT)ファミリー遺伝子のうち,複数の遺伝子改変マウスで難治性疼痛の症状が軽減する可能性を見出した。本研究はドラッグリポジショニング研究である。既承認薬ライブラリーを用いたLPLATsの阻害薬スクリーニングを行い,難治性疼痛に対する新規治療薬候補の探索と病態モデルマウスを用いた有効性の検証を行う。難治性疼痛に“今”苦しむ患者へ迅速に研究成果を還元したい。