Role of NMN transporter in distal-proximal tubule interplay
Project/Area Number |
22K08354
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
長谷川 一宏 徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学域), 准教授 (30424162)
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Project Period (FY) |
2022-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | NMN / NAD |
Outline of Research at the Start |
NMN輸送体の生体機能、特に腎における機能を解明する。学術的独自性と創造性はNAD前駆体のNMNを糖尿病性腎症における新規治療標的としてより実用性を担保するためNMN輸送体を標的とした新規治療を確立する点である。申請者はNAD前駆体NMN(nicotinamide mononucleotide)、抗加齢遺伝子サーチュイン;Sirt1(2013年 Nature Medicine筆頭著者、2017年 日本腎臓学会大島賞受賞)について一貫して研究を遂行、尿細管糸球体連関の概念を提唱した。尿細管糸球体連関におけるNMN輸送体の役割を解明したい。
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Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病性腎症(Diabetic Nephopathy, DN)は、透析のみならず心血管合併症を引き起こし、生命予後を不良にするばかりか、これらの治療に要する医療費を増大させるため、社会的悪影響が大きい。糖尿病性腎症は、今もって糖尿病や高血圧への治療が中心であり、腎そのものへの有効な治療法は今もって存在しないことが、増え続ける一方の患者数と医療費増大に歯止めが利かない理由である。研究代表者は、長寿遺伝子でNAD 依存性脱アセチル化酵素であるSirt1の研究を進め、糖尿病性腎症で、近位尿細管Sirt1 が低下、Sirt1由来の液性因子のNMN(Nicotinamide Mononucleotide)がポドサイトに至れず、機能不全を起こす事を報告し、研究代表者は近位尿細管(Proximal Tubules, PT)のSirt1の糖尿病性腎症(Diabetic Nephropathy, DN)における意義を明らかにした(Nat Med2013,日本腎臓学会 大島賞等)。Sirt1低下に続き、NMN産生酵素Nampt(nicotinamide phosphoribosyltransferase)が低下し、NMNが減少する事を研究代表者は見出していたが、Nampt低下の近位尿細管での機能や発現制御機構については不明であり、これらを解明する研究を継続し、まず、その機能については論文報告(Cell Reports 2019)した。更に、NMN投与がDNの尿蛋白(JASN 2021)のみならずFSGSの尿蛋白をも抑止した(Sci Rep2022)。これらの研究過程で、近位尿細管のNMN,NAD代謝と糖新生が密接に関与している事を見出した。糖新生はATPを消費する代わりにNADを産生する。一方、解糖系はATPを産生する代わりにNADを消費する。これらの糖代謝とNADの関わりについて解析を継続している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
NMN受容体が種保存的に遠位尿細管に局在する予備検討結果を得ており、遠位尿細管 特異的 欠損マウスをflox/Creシステムで作成し、特に糖尿病性腎症につ いて、病態悪化の有無を検討したい。また、そのうえで、NMN受容体過剰発現マウスを新規に作成し、病態抑止効果があるか検討したい。遠位尿細管特異的プロ モーターTHP( Tamm Horsfall Protein)Creは以前の研究にて使用したこともあり、当研究室にて既に保有している。これを交配に使用し、新規にNMN受容体 floxマウスを作成しており、おおむね順調に進行している。これらの予備検討を進める過程で、NAD,NMN代謝とNMN受容体の発現変化に近位尿細管の糖代謝変化が密接に関与していることが示唆された。そのため、まずNAD代謝を効率的に制御するため、特に近位尿細管における糖新生を適切に制御する必要性があることも想定された。そこで、近位尿細管に特に優位に発現し、DNで変化が顕著に生じるPEPCK1(Pck1遺伝子)の機能解析を進める事ととした。Pck1の近位尿細管特異的遺伝子改変マウスを作出し、解析したところ、Pck1過剰発現マウスがミトコンドリア機能の保持などを介し、DN悪化に抑止的に働く事を新たに見出した(JASN2023)。旧来の知見によれば、近位尿細管の糖新生は、肝糖新生と同様にいわゆる飢餓応答として、空腹時血糖の維持に働くことが知られていた。またDN時には肝糖新生も腎糖新生も亢進し、空腹時ならびに食後の高血糖の悪化をもたらし得ることも知られていた。しかし、腎糖新生は、ミトコンドリア機能を活性化する作用があり、DNに対しては代償的に糖新生を亢進させる内在的な機能がある事を新たに見出した。Pck1過剰発現マウスは、NMN、NAD、NMN受容体の発現レベルも変化しており、今後解析を進めてゆく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
糖尿病性腎症でのNMN受容体増加がヒト腎生検でも遠位尿細管に見られるか、臨床パラメータとの相関含め解析する。Sglt2が糖尿病性腎症の近位尿細管で代償的増加するように、NMN受容体代償的増加が起こるのか、それは遠位なのか、意義を含め解明する。糖尿病性腎症に対する遠位尿細管への治療介入の新研究を創設する。NMN受容体アゴニスト、賦活体の同定として、HTS,DEL技術からNMN受容体アゴニストの同定を目指す。糖尿病性腎症の、研究代表者が提唱した尿細管糸球体連関ではNMN分泌低下は近位尿細管に初発する。NMN受容体は遠位尿細管に局在するため、NMN量低下を近位尿細管に伝達する遠位-近位NMN再吸収連関を仲介するメカニズムも同定していきたい。また、NMN受容体の発現変化にも密接に関与している事が分かったPck1過剰発現マウスについても追加の解析を鋭意進めてゆく。糖新生亢進に伴い、ミトコンドリア機能が保持されると何らかの機序でNAD代謝も活性化されるメカニズムがあり、これにNMN受容体の発現もしくは活性化作用が関与していることがデータで示唆されており、詳細な分子機序を遺伝子改変マウスならびに培養近位尿細管細胞などを使用し、解析を進めてゆく。本来腎糖新生は、DN時に亢進すると血糖上昇につながり得る病態悪化作用が旧来の知見で示唆されてきたが、少なくともPEPCK1蛋白の過剰発現を介した近位尿細管の腎糖新生亢進については病態抑止作用が内在していることを見出しており、その機序として、NAD、NMN、NMN受容体を介した何らかのNAD代謝活性メカニズムも内在している可能性が考えられるため、今後解析を重ねて、これらの分子機序を解明し、新たなDNの創薬に直結しうるNAD代謝薬の開発に結びつけてゆきたいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)
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[Journal Article] The significance of NAD + metabolites and nicotinamide N-methyltransferase in chronic kidney disease2022
Author(s)
Takahashi R, Kanda T, Komatsu M, Itoh T, Minakuchi H, Urai H, Kuroita T, Shigaki S, Tsukamoto T, Higuchi N, Ikeda M, Yamanaka R, Yoshimura N, Ono T, Yukioka H, Hasegawa K, Tokuyama H, Wakino S, Itoh H.
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Journal Title
Sci Rep
Volume: 12(1)
Issue: 1
Pages: 6398-6399
DOI
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Peer Reviewed / Open Access
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