研究領域 | 大規模計測・シミュレーションによる脳の全体性の理解 |
研究課題/領域番号 |
21H05134
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
平 理一郎 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (80712299)
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研究分担者 |
堤 新一郎 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 副チームリーダー (20862676)
五十嵐 潤 国立研究開発法人理化学研究所, 計算科学研究センター, 上級研究員 (60452827)
森 裕紀 早稲田大学, 次世代ロボット研究機構, 客員主任研究員 (80610849)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2022年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 大規模計測 / 2光子カルシウムイメージング / 大規模シミュレーション / 筋骨格モデル / 精神疾患 / 神経活動大規模データ / 全体性 / 発達ロボティクス |
研究開始時の研究の概要 |
脳は獲得した情報を常に整理・一般化し、既存の情報との整合性を常に維持するといった、脳全体を調停する動的性質(全体性)を備えることで生涯にわたる汎用的知能を実現していると考えられる。この全体性こそがAIに汎化性能を与え、その崩壊が精神病態の実体ではないだろうか。本領域は、世界最大視野の2光子顕微鏡による10万細胞同時計測と、スパコン「富岳」による1億細胞の脳シミュレーションを融合し、史上最大のデータ駆動科学を実現することでこの脳の全体性を解明する。さらに精神疾患モデルと発達ロボティクスの知見を統合することで、全体性の正常・異常を叙述し、汎用知能の発達過程の構成的理解を目指す。
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研究成果の概要 |
本領域では、2.5年の共同研究によって、コネクトームをベースとした大規模シミュレーションの実現、CTデータを基にした精密なげっ歯類筋骨格モデルの作成、大脳・小脳に対する大規模記録、精神疾患モデルの大規模2光子カルシウムイメージングを実現し、脳の全体性に関する様々な知見を明らかにした。特に身体・脳・環境のシミュレーションおよび実データ取得を共同研究の重心とし、実データの姿勢情報からのインバースキネマティクスによるモデルの動作を確認し、富岳とローカルのスパコンの繋いだ脳・身体同時シミュレーションを進め、中規模のスパイキングネットワークモデルを介したシミュレーションとのデータ比較で一定の成果を得た。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
AIの爆発的な発展が近年続いているが、脳はAIに比べ桁違いに効率的であり、高い汎化性能を有している。本研究では、大規模脳・身体シミュレーションを融合し、AIに無い脳の性質である全体性の原理を探求した。平・五十嵐・森班は、共同研究にて、大脳-小脳ループと大脳皮質-基底核ループが同期するメカニズムを発見した。このことは脳が異なるモジュールを時間的に協調させながら動作していることを示す。堤班が行った精神疾患モデルの研究は精神疾患の病態理解に全体性の視点を新たに持ち込む点で将来的な治療方法の開拓につながると考えられる。このように本領域の成果はAI分野・医療分野の双方に貢献することにつながった。
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