研究領域 | 糖鎖ケミカルノックインが拓く膜動態制御 |
研究課題/領域番号 |
21H05077
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研究種目 |
学術変革領域研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 (2022-2023) 東京大学 (2021) |
研究代表者 |
生長 幸之助 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (00583999)
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研究分担者 |
川島 茂裕 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 准教授 (40508115)
金井 求 東京大学, 大学院薬学系研究科(薬学部), 教授 (20243264)
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研究期間 (年度) |
2021-08-23 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
27,300千円 (直接経費: 21,000千円、間接経費: 6,300千円)
2023年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2022年度: 10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2021年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | 生体適合化学 / 膜タンパク質 / 糖鎖 / 生体共役反応 / エクソソーム / 膜動態 |
研究開始時の研究の概要 |
膜タンパク質の糖鎖構造/修飾様式とその膜動態の関係性については未だ不明な点が多く、多様な組み合わせを網羅的に検討し、生物学的アッセイを通じて理解を深めていく必要がある。しかしながら既存の生化学的修飾法に依る限り、構造多様性には不足がある。化学修飾法についても、生体膜上での低反応性アミノ酸変換法は未踏性の高い開発課題となる。本研究では自然界には見られない糖鎖構造/修飾様式を備える膜タンパク質を簡便に「つくり」 、膜動態を「あやつる」ための糖鎖膜タンパク質を備えるエクソソーム化学系を確立すべく、生体膜上で実施可能なタンパク質の化学的糖鎖修飾法(糖鎖ケミカルノックイン反応)を開発する。
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研究実績の概要 |
自然界には見られない糖鎖構造/修飾様式を備える膜タンパク質を簡便に「つくり」、膜動態を「あやつる」ための糖鎖膜タンパク質の創出を目指し、膜上で実施可能なの化学的糖鎖修飾法(糖鎖ケミカルノックイン反応)の開発を目標に研究を行った。令和3年度は、分子夾雑系に適する反応剤転位型トリプトファン/チロシン選択的化学修飾法を最適化し、糖鎖修飾膜タンパク質を創出可能とする基盤技術の開発を進めた。具体的には、下記の進捗を得た。 1)イミノキシルラジカルを用いるチロシン選択的タンパク質修飾法について、実験データの収集を完了させ、原著論文としてまとめ上げた。投稿・改稿を経て査読付き論文誌に公開することができた(J. Am. Chem. Soc. 2021, 143, 19844)。合わせてプレスリリースを行い、化学系メディアで紹介されるに至った。 2)酸化剤を要請しない反応剤転移条件へと展開すべく、試薬を担持させる分子構造の検討を行った。その結果、トリプトファン法では電子豊富な、チロシン法では電子不足な分子構造へ試薬を担持してやることで、反応剤転移効率が向上することがペプチドレベルの実験で確認された。 3)球状タンパク質を用いて、真鍋Gより提供された糖鎖分子を、トリプトファンおよびチロシンを標的に糖鎖修飾するための基礎条件検討を行った。その結果、アジド担持型試薬を用いて修飾を行った後に、歪みクリック反応を用いて連結するというプロトコルが機能し、タンパク質トリプトファン・チロシン残基へとオリゴ糖を修飾可能である事を実証できた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和3年度における半年間の進捗状況として判断すると、より複雑なモデル系に移行するまでの基礎的知見を実験的にしっかりと蓄積することができたと評価している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、糖鎖修飾膜タンパク質の調製法確立を目指し、下記の課題に取り組んでいく。 1)反応剤転移条件については、より複雑な球状タンパク質、膜タンパクナノディスクを用いて最適化を行い、確実な反応進行が確認できる条件を見いだしていく。また修飾位置の確認も行う。 2)空のナノディスクおよびKcsAナノディスクをそれぞれ調製し、トリプトファン・チロシン修飾法によって糖鎖修飾が可能である事を確認する。それぞれの修飾様式をMS解析で比較し、膜タンパク質に優先的に修飾が起こせる条件の探索も行う。
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