研究課題/領域番号 |
01303001
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研究種目 |
総合研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理化学一般
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研究機関 | 京都大学 (1990-1991) 東京大学 (1989) |
研究代表者 |
加藤 重樹 京都大学, 理学部, 教授 (20113425)
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研究分担者 |
梶本 興亜 京都大学, 理学部, 教授 (30029483)
大峰 巖 (大峰 巌) 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所, 助教授 (60146719)
塚田 捷 東京大学, 理学部, 教授 (90011650)
岩田 末廣 慶応義塾大学, 理工学部, 教授 (20087505)
中村 宏樹 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所, 教授 (10010935)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
9,700千円 (直接経費: 9,700千円)
1991年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1990年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1989年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
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キーワード | 化学反応 / 反応動力学 / 反応性散乱 / 半古典理論 / 電子状態緩和 / 光解離反応 / 水の集団運動 / 溶液内反応 / 化学反応動力学 / 反応理論 / 気相素反応 / 電子励起状態の緩和 / 反応系の集団運動 |
研究概要 |
本研究は化学反応の動力学理論の新しい展開をめざして、各分担者が(1)気相素反応過程、(2)電子励起状態の緩和と反応動力学、(3)反応系の集団運動の動力学の3つの課題に属し、各課題についての研究を進めながら.課題間にまたがる問題を発堀することを目的として行われた。研究課題(1)では.反応性散乱を量子力学の第一原理から取扱う方法論の確立と計算機プログラムの開発が目標の一つであったが.それに成功し、幾つかの反応系に適用された。また.反応動力学の半古典理論を発展させる上で重要な問題である古典カオス運動の量子力学的意味付けの研究においてカオス領域の半古典量子化の新しい定式化を位相空間の半古典論に基づいて行なった。研究課題(2)では、レーザー場による反応系の波束の運動の制御が取り上げられ、分子内振動緩和の制御や赤外光による分子内異性化反応に適用された。また、光解離反応について幾人かの研究者が研究を行ない、abinitio分子軌道法によるポテンシャル面の計算および動力学の計算が行なわれた。更には、分子の超励起状態の動的拳動を取扱うためMCQDT法による研究などが展開された。研究課題(3)では、水溶液中の化学反応を取扱う上での基礎研究として水の集団運動の詳細な解析が行なわれた。また、溶液内反応の動力学も問題とされ、アセトニトリル溶媒中でのアントラセンとジメテルアニリンの光誘起電子移動反応や電子・イオン再結合反応の研究が行われた。更には、表面現象の動力学理論も展開された。本総合研究は、化学反応の動力学理論の新しい発展をめざして、背景の異なる研究者の共同の下、進められたが3年間に数多い成果をあげることができ、成功裏に終ったと思われる。本研究は、我国の反応動力学研究に重要な寄与をすることができたと確信している。
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