研究課題/領域番号 |
01480066
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
製造化学・食品
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
栗原 良枝 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (90017715)
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研究分担者 |
永瀬 茂 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (30134901)
麻生 武夫 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (40017736)
浅見 真年 横浜国大, 教育学部, 助教授 (20134439)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
5,500千円 (直接経費: 5,500千円)
1991年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1990年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1989年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | クルクリン / 甘味蛋白質 / 味覚修飾蛋白質 / 味覚修飾物質 |
研究概要 |
西マレ-シアに野生する植物Curculigo latifoliaの実を口に入れてから水を味わうと、非常に甘く感ずる。また、すっぱいものを味わうとさらに甘く感じる。このため、この地方の人々は、昔からこの実を愛用している。このように、C.latifoliaの実は、興味ある性質を持っているにもかかわらず、その活性成分に関する研究は全く行われていなかった。 1.我々は、この実の活性成分を純品として単離することに成功し、クルクリンと命名した。クルクリンはそれ自身甘味を有し、水を味わうと強い甘味が感じられる。例えば、紅茶は砂糖なしで甘くなる。また、クルクリンを含んだのちレモンのようなすっぱいものを味わうと甘く感じる。クルクリンは分子量12,000のポリプチンドの2畳体として存在し、極めて安定な蛋白質である。 2.本研究において、クルクリン単量体の全アミノ酸配列順序を蛋白質化学的に決定した。その結果、クルクリン単量体は114箇のアミノ酸残基から構成されていることが明らかになった。 3.クルクリン分子中のジスルフィド結合位置を決定した。その結果、2組のジスルフィド結合はペプチド鎖間で、1組はペプチド鎖内でジスルフィド結合を形成していることが明らかになった。 4.クルクリンのcDNAをとりだし、DNAの塩基配列からアミノ酸配列順序を決定した。 5.クルクリンのcDNAの大腸菌に組み込み、クルクリンを発現させることに成功した。 6.クルクリンが水および酸味物質を甘くする作用機作を明らかにした。
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