研究課題/領域番号 |
01550373
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
コンクリート工学・土木材料・施工
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
辻 幸和 群馬大学, 工学部, 教授 (50048922)
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研究分担者 |
川島 俊美 群馬大学, 工学部, 教務職員 (60224771)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1989年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 膨張コンクリ-ト / ケミカルプレス効果 / 膨張率 / 膨張エネルギ- / 一軸拘束 / 多軸拘束 / 静的破砕剤 / 膨張材 / 鋼管による拘束 |
研究概要 |
膨張コンクリ-トを鋼材あるいはFRPで一軸方向に拘束した場合には、単位膨張材量が60kg/m^3を超えると、ヤング係数および圧縮強度の低下は避けられないと同時に、拘束作用の程度によって力学的性質が異なる膨張コンクリ-トの異方性が顕若となる。鋼繊維を併用するとその拘束作用により、過膨張による力学的性質の劣化が防げるが、その程度は鋼繊維の表面性状により異なる。 外側に配置した鋼管や輪切り鋼管により膨張コンクリ-トを主として二軸方向に拘束した場合には、単位膨張材量を90kg/m^3と多量に用いても、圧縮強度およびヤング係数の低下はほとんど生じなかった。そしてこれらの拘束に加えPC鋼棒と端板で三軸方向に拘束することにより、はじめて圧縮強度で50%、ヤング数係で30%程度まで品質が向上するケミカルプレス効果が得られた。この効果は、長期にわたって持続される可能性が認められた。 外側および内側の鋼管で膨張コンクリ-トを拘束した場合の膨張性状を、内側鋼管の外径と厚さを変化させて実測した結果より、単位体積あたりの膨張コンクリ-トが拘束体である鋼管に対してなした半径方向の仕事量は、その方向の拘束程度が異なってもほぼ等しくなることが明らかになった。半径方向の仕事量は、一軸拘束による仕事量の2倍程度となることもあったが、一般には2倍以下となった。また、軸方向の仕事量は、膨張の拘束が鋼管面の付着によるため不十分となり、膨張エネルギ-の大きいコンクリ-トを用いても、その増加は小さかった。 鋼管により静的破砕剤のスラリ-硬化体を拘束する実験は、スラリ-硬化体の急激な発熱により、精度の良い膨張率を得ることが困難であった。スラリ-硬化体の体積を減少させることおよび水中において水和熱を強制的に発散させることなどで対応した。
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