研究課題/領域番号 |
01550575
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
一瀬 光之尉 京都大学, 工学部, 教授 (00025917)
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研究分担者 |
森下 富士夫 京都大学, 工学部, 助手 (30026281)
三輪 聡一 京都大学, 医学部, 講師 (40157706)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1990
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研究課題ステータス |
完了 (1990年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1990年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1989年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 神経伝達物質 / ドーパミン / 炭素繊維電極 / ランダムパルス / 学習機械 / ボルタンメトリ / 生体応用 / ド-パミン / ボルタンメトリ- |
研究概要 |
ラット脳内のドーパミン(以下DA)やセロトニンなどの神経伝達物質の in vivo測定に、現在ディファレンシャルパルスボルタンメトリが用いられているが神経伝達物質とその代謝生成物(DAの場合は3,4-ジヒドロキシフェニル酢酸、以下DOPAC)の両者が一般に同一電位に現れ分別定量できない。 従来のボルタンメトリは規則的な電解制御波形を常に用いているが一方、最近の情報理論では、測定対象の同定情報の取得効率を上げるため、一般に不規則試験信号が適していることが示されている(Falgett利得)。本研究では、この点に注目して開発した不規則信号を用いるランダムパルスボルタンメトリによる、両者の分離定量を試みた。まず in vitro で、電解条件や、取得ボルタモグラムパタンの認識に用いる学習機械の作動条件などの最適化を行い、ついで、その結果を用いて、ラット脳の線状体部位において、下記の3種の薬剤、パ-ジリン(DAをDOPACに変えるモノアミノキシダーゼの阻害薬)、レセルピン(DAのシナプス小胞への取り込み・貯蔵の阻害剤)、アンフェタミン(DAの遊離の阻害、再取り込みの阻害)の腹腔内投与(注射)を行い、分別定量によるDAの動態測定を試み、神経伝達物質の直接的な測定として信頼性の高い脳透析法とクロスチェックを行って良好な結果を得ることができた。 液クロと結合した脳透析法は、測定時間分解能が低く、また数mmの透析管による侵襲、大量の伝達物質の透析抽出によるDA代謝系の乱れ、などが指摘されているが本法は、無麻酔無拘束、測定時間約10秒、直径5μmの微小電極、分析試料サイズの極小などの利点により、代謝中間過程の即時追跡などに有用と考えられる。
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