研究課題/領域番号 |
01570548
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
吉野 加津哉 帝京大学, 経済学部, 教授 (70091064)
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研究分担者 |
河 陽子 帝京大学, 医学部, 助手 (10082273)
鈴木 慶二 群馬大学, 医療技術短期大学, 教授 (40008313)
沖津 祥子 帝京大学, 医学部, 助手 (10082215)
阿部 由明 帝京大学, 医学部, 教授 (20089296)
古澤 修一 帝京大学, 医学部, 助手 (80130037)
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研究期間 (年度) |
1989 – 1991
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研究課題ステータス |
完了 (1991年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1991年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1990年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1989年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 川崎病 / インタ-リュウキン1 / TNFα / Interleukin 6 / Lactobacillus casei / C3H / HeJマウス / 疾患モデル / 心・血管炎 / インタ-リュウキン6 / Lactobacilus casei / HeT マウス / 心・血管疾 / 冠状動脈炎 / Kawasaki disease / IL-1 / TNF |
研究概要 |
Lactobacillus caseiより菌体成分(LCWE)を分離抽出して、培養マウス腹腔マクロファ-ジ(Mφ)のILー1、TNFα、ILー6産生の刺激誘導を調べた。ILー1はC3H/HeJの胸腺細胞の増殖活性で、TNFαはL929細胞の細胞傷害活性によるbioassay法と抗TNFα抗体を用いたELISA法で、ILー6はILー6依存性hybridoma B3B1の増殖活性で測定した。また、同時に、腹腔MφのILー1βとTNFαのmRNAの発現を夫々の特異的cDNA probeを用いて検討した。LPSを対照にし、マウスはBALB/cとC3H/HeJの♀(6ー8週齢)を用いた。LCWE(10μg/ml添加)の培養BALB/c腹腔Mφの刺激活性は、LPS(5μg/ml添加)よりもILー1とTNFα産生は顕著であり、ILー6産生はLPSと同程度であった。LCWEの培養C3H/HeJ腹腔Mφの刺激活性は、ILー1とILー6産生は著しく低下し、TNFα産生は無かった。これらのサイトカインの産生は、12ー24時間以内に起り、mRNAの発現の時相もそれを裏付けでいた。LCWEをマウスの腹腔内に投与して(0.02mg/体重1g当たり)、24ー48時間後と4週後に屠殺して病理組織学的検討を行った。24ー48時間では心臓血管病変がBALB/cで69%(9/13)、C3H/HeJで57%(8/14)に検出され、それらは冠状動脈、心筋内中小動脈炎、血管炎に伴う心筋炎、心内膜炎、心外膜炎などであった。病変の強度はBALB/cで顕著であった。4週後ではBALB/cで28%(7/25)、C3H/HeJで14%(3/22)に検出され、心外膜炎、心筋炎、冠状動脈炎などであった。心臓以外の病変は殆ど見られなかった。更に、酵素抗体法により免疫組織学的検討を行い、組織病変に各サイトカインの沈着を認めた。以上の結果から、LCWEは強力は催炎サイトカイン産生誘導因子であり、LCWE腹腔内投与による心臓病変はこれらのサイトカインを起因とすることを推論した。更に、LCWEによるマウス心病変を川崎病の動物モデルとする問題点を検討した。
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