研究分担者 |
OTAINA Galin ロシア科学アカデミー極東支部, 教授
RAMSEY Rober メリーランド大学, 東洋語学部, 教授
REFSING Kirs コペンハーゲン大学, 日本語学, 副教授
DE GRAAF Tje クローニンゲン大学, 音声学研究所, 教授
AUSUTERLITZ ロバート コロンビア大学, 言語学科, 教授
佐藤 知巳 北海道教育大学岩見沢分校, 助手 (40231344)
井上 紘一 中部大学, 国際関係学部, 教授 (10091414)
中川 裕 千葉大学, 文学部, 助教授 (50172276)
池上 二良 北海道大学, 名誉教授 (10000522)
村崎 恭子 横浜国立大学, 教育学部, 教授 (10014515)
AUSTERLITZ R コロンビア大学, 言語学, 教授
朝倉 利光 北海道大学, 応用電気研究所, 教授 (70001188)
切替 英雄 鳥取大学, 教養部, 助教授 (20205040)
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研究概要 |
戦前までサハリンで健在だった少数民族,サハリンアイヌ,ウイルタ,ニブフの人々の多くは,終戦後は北海道に移住したが,現在はその言語の土着話者は絶えつつある。一方,ロシアサハリン州においては現在もこれら少数民族の人々が一部健在と聞く。本研究は,世界に数少ないこれらの言語の専門家が北海道に集まって日本側研究班を構成し,ロシア側研究者と共同して,サハリンに住む少数民族の言語-アイヌ語,ウイルタ語,ニブフ語-の土着話者を尋ね,これら三言語の音声資料を採集,収集し,その言語事情を言語学的に明らかにすることを目的とする。 初年度,1990年の夏のサハリン現地調査によって,サハリンにおける当該少数民族の言語,アイヌ語,ニブフ語,ウイルタ語の言語状況が明らかになった。即ち,アイヌ語の話者はすでに絶えているが,ニブフ語は約2千人,ただし伝統口承文芸の伝承者は10人以下,ウイルタ語は2百人程度の話者がいて,そこでは言語調査の可能性が十分にあることがわかった。 平成3年度は以下のような,研究調査を行った。 1991.8.14-9.7 ニューヨークからアウステルリッツ氏がニブフ語調査研究のために来日。前年度収集した資料の整理分析を行った後.オタイナ氏と一緒にニブフ語テキストをチェック。 1991.9.1-9.17 ウラジオストックからオタイナ氏がニブフ語調査研究のために来日。アウステルリッツ氏とニブフ語テキストをチェックおよび資料整理分析。1991.8.10-9.15 池上,井上,中川,佐藤の4名がサハリンでウイルタ語,ニブフ語などの少数民族の言語の調査を行った。 1991.10.28-11.9 村崎,朝倉,井上がユジノサハリンスクへ向い,ピウスツキ生誕125周年記念シンポジウムに出席,発表し,アイヌコタン跡の調査を行った。1991。10。13-11。13 オランダのクローニンゲンからデグラーフ氏が少数民族の言語音声資料の調査のためにレニングラード,ノボシビルスクを訪れ,その後,サハリンでのシンポジウムに参加,発表を行った。その結果は,村崎恭子編「サハリンとB.ピウスツキ」(ピウスツキをめぐる北方の旅実行委員会,1992年3月)として刊行した。 最終年度1992年には以下のような調査,研究を行った。 1992.7月-8月 池上,井上の2名が,サハリンでウイルタ語の特定調査を行った。 1992。9月から1993。3月までは,これまで収集した資料をそれぞれ,整理,分析し,最終研究成果報告書刊行の準備にかかった。 その結果.1993年3月末日までには,研究成果報告書『サハリンの少数民族』(284頁)が刊行される見込である。 この研究成果報告書に掲載される論文の殆どは各研究分担者が,この研究プロジェクトでえられた結果執筆したオリジナル論文であることは,まだ殆ど手が付けられていない「サハリンにおける少数民族の言語研究」という分野において,極めて貴重な研究成果と言える。以下に,掲載論文のリストを掲げる。 1。研究概要ABSTRACT OF PROJECT 村崎恭子 2。THE ETHNO LINGUISTIC SITUATION ON THE ISLAND OF SAKHALIN Tjeerd de Graaf 3。A PELIMINARY REPORT ON SAKHALIN KOREAN S.Robert Ramsey 4。A BRIEF HISTORY OF THE STUDY OF THE UILTA LANGUAGE Jiro Ikegami 5。ウイルタ語テキスト 池上二良 6。UILTA AND THEIR REINDEER HERDING Koichi Inoue 7。BEROBANIYA I ObRYADI ULiTA C.B.bEREZNITSKII (ウイルタの信仰と儀礼) 8。NIVKH FOLKLORE G.A.OTAINA 9。ANIMAL TAXONOMY AND SAMPLE ANALYSES(INSECTS) R.AUSTERLITZ 10.サハリンにおけるニヴフ語基礎語彙の地域差 中川裕.佐藤知巳. 斎藤君子 11。N.B.RUDANOBSKI'S AINU DICTIONARY B.M.LATISHEB
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